【高校ラグビー】明和県央、26年目を迎えた成田仁監督が退任「よくやったんじゃないかな」と涙 国学院栃木が大勝
◆全国高校ラグビー第3日 ▽2回戦 国学院栃木59―3明和県央(30日・花園) 明和県央(群馬)で26年間監督を務め、今季限りで退任する成田仁監督が試合後に思いを語った。 試合は前半1分にペナルティーゴール(PG)を決め、3点を先制。勢いに乗ると思われたが、そこから国学院栃木に7連続トライを決められ、苦しい展開となった。後半は19分までは両チーム無得点で進んだが、国学院栃木が2トライを奪い、3―59の大差で明和県央が敗れた。成田監督は「後半は立ち直せた。力はしっかり出してくれた。相手のディフェンスがよかった。1本トライを取りたかったですね。でも、気持ちのいい負け方でした」と振り返った。 監督の退任を、7日の抽選会へ向かう新幹線の中で打ち明けられたというCTB平坂桜士(おうじ)主将(3年)は「(監督を辞めると)言われたときに、やってやろうと気合が入った。監督は最後、自分的には結果で恩返ししたかった。率直に悔しいしか出てこない」と唇をかんだ。 1998年から監督を務め、今年で26年目。無名だったチームを花園11度出場の名門に育て上げた。指揮官は「楽しかったですね。(26年間)よくやったんじゃないかな」と目を潤ませた。「こうやって、華やかなところに生徒たちが何回もつれてきてくれた。幸せです」と目を細めた。 後任には今季からコーチ入りした立見聡明コーチが就任する。同校のOBで、成田監督の教え子でもある。「日本一になるのが夢。新監督がそれを達成するまで、支援はできる。20年後に優勝できると思う。死なないように頑張ります(笑)」と目を赤くしながら、笑みを浮かべた。
報知新聞社