ソラナ(SOL)でネットワーク混雑による遅延が発生中、開発者が修正急ぐ
ソラナでネットワーク混雑による遅延が発生中
ソラナブロックチェーンで4月4日からトランザクションの処理速度が低下し、多くのトランザクションが失敗に終わる状態が続いている。 これに対し、ソラナの開発者チームである「アンザ(Anza)」が4月7日から始まる週のうちに修正プログラムをリリースする予定を明らかにした。このことは「アンザ」の公式Xアカウントから6日アナウンスされている。 問題発生当初、ソラナネットワークでは約75%のトランザクションがバリデータに提出される前に失敗していたことが確認されていた。現在でもトランザクションの多くが失敗する状態が続いている。 「アンザ」は、ソラナラボ(Solana Labs)の幹部とエンジニアによって設立された開発者のチームで、ソラナのバリデータクライアントである「アガヴェ(Agave)」を開発している。 同チームは公式Xアカウントで6日、「簡単に言うと、現在の混雑の課題を克服するための大きな進歩があり、来週から修正プログラムのリリースを開始する予定です。他のコアコントリビューターと協力して、根本原因を分析し、いくつかの潜在的な変更を評価しました」と投稿し、発生中の問題に対し言及した。 その投稿によると、今回発生している混雑の問題はソラナのネットワークスタックである「クイック(QUIC)」の実装と、「アガヴェ」バリデータクライアントの動作が原因とのことだ。 しかし、ソラナベースの開発者向けプラットフォームである「へリウス(Helius)」のCEOであるメルト・ムムタズ(Mert Mumtaz)氏は、「クイック」の実装が不十分でスパムコントラクトの処理がうまくできていないことが原因と認めたうえで、失敗したトランザクションの大部分がスパムボットによるものであるとも語っている。 またトランザクションはバリデータに到達する前に失敗しているため、ガス料金を引き上げることで優先度をあげることも有効ではなく、ガス代を無駄に消費することになるとも語られている。 「あたらしい経済」編集部が検証したところ、送金のトランザクションが複数回失敗する現象が確認されており、少額でありながらもガス代を無駄に消費してしまう可能性がある状態が続いているため注意が必要だ。
田村聖次(幻冬舎 あたらしい経済)