[山口県]下関、北九州両市が県境越え共通返礼品 ふるさと納税で「かんもんPAY」用意 新規連携4項目を確認
下関市の前田晋太郎市長と北九州市の武内和久市長は17日、下関市長府黒門東町の長府庭園で両市長会談を開催。下関・唐戸地区と北九州・門司港両エリアの加盟店で利用できるクーポン付き電子マネー「かんもんPAY」を両市としては初となるふるさと納税の共通返礼品として11月1日から受け付けを開始し、関門エリアのPRや周遊促進につなげる事業など4項目での新規連携を確認した。 県域を越えて二つの市がふるさと納税制度で共通の返礼品を提供するのは全国初という。寄付額が1万円なら3千円といった形で最高3万円までの6種類の返礼品を用意し、それぞれの額面に10%のプレミアム分が付与される。寄付者のスマートフォンなどにメールでIDが届く仕組みで、加盟店78店舗のうち地場産品を扱う飲食店を中心とした52店舗で利用できる。両市民は対象外。 この他、北九州空港を利用するインバウンド観光客向けに同空港―門司港・唐戸間を結ぶ船を来年3月から試験的に運航する実証実験▽北九州・和布刈に「九州最北端」の記念碑を来年中に新設し、本州最西端の下関・毘沙ノ鼻にある展望広場との「関門二極踏破証明書」の発行を開始▽両市対抗の野球大会を「門司市制125周年記念」として64年ぶりに来年3月に門司球場で開催し、両市代表の小中学生、社会人が軟式野球で対戦―も決めた。 両市長の会談は昨年5月に12年ぶりに北九州市側で開催され、今回で15回目。会談後に報道陣の取材に応じた前田市長は「多くの市民に期待してほしい。両市の発展のため、より一層シナジー効果を生み出せれば」、武内市長は「全国初の県域をまたぐ『かんもんPAY』の事業をしっかりプロモーションし、付加価値づくりをしたい」と語った。