大雨から一転…真夏日続出 “日本一暑い町”住民の知恵とは
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東京都内では18日から一転、今も30℃に迫る暑さが続いています。番組では「日本有数の暑い町」を取材。すると、熱中症にならないためのヒントがありました。 ■小学生 「日傘」で熱中症対策 雨は上がりましたが、傘は19日も出番です。愛知県の小学校。暑さ対策のため、日傘を推進しています。 児童 「日光が遮られるのでとても涼しい」 大雨から一転、真夏日が相次いだ各地。熱中症対策は進んでいます。 東京のホットスポット・練馬でも無料のひんやりスポットがありました。 ■高齢者 熱中症予防に“秘策” 真夏日をすでに8日記録している練馬区。去年だけでも熱中症で19人が亡くなりました。そのため、新たな熱中症対策が立てられています。 練馬区内154カ所に“涼みどころ”を設けました。薬局では商品を買わなくともクールダウンできます。 ブルークロス調剤薬局 管理薬剤師 山中雅史さん 「熱中症のような区民に冷たいタオルや飲み物を提供して休んでもらった。(高齢者以外に)小さい子どもでも『涼しい』といって涼みに来る小学生もいる」 そもそも外に行かないという高齢者にも。 練馬区役所 地域包括支援センター 三原陽子さん 「家の中でも熱中症になりますからね」 高齢者の家を区の職員が訪問し、見回りを行います。一人暮らしの77歳男性。まだエアコンは稼働していません。 三原陽子さん 「昼間も付けてほしいけど」 一人暮らしの男性 「それ(冷房)に慣れちゃうと体が駄目なんだよね」 三原陽子さん 「去年、熱中症で亡くなった方何人いると思う?練馬区内で。19人なんですね。やっぱりエアコン付けないで亡くなってる方多いので」 練馬区は部屋の温度や湿度が高くなると注意を促すシステムも導入。 自宅に緊急通報システムを置いている人(98) 「すごく安心感があります」 この日訪れた男性も夜だけ冷房を使うなど、意識は変わってきています。 一人暮らしの男性 「冷房はほとんど去年までかけてなかった。28℃くらいでセットしたら翌朝すっきりした」 三原陽子さん 「今年はしっかりエアコン付けてもらったので少し安心しました。無理しないであまり外を歩かないことも必要かと」 ■暑い町だからこそ!対策グッズ 日本有数の暑い町として知られる大分県日田市。住民はどう立ち向かっているのでしょうか。 暑い町には普通の家にはない対策グッズがありました。 ■山に囲まれ“暑い町の知恵” 猛暑日手前の暑さとなった大分県日田市。 中国人観光客 「これ以上暑くなると8月は来られない」 日田の暑さには3つの理由があります。まずは、山々に囲まれた盆地にあり、熱がこもりやすい特徴があること。 さらに、熱風が山を吹き降りるフェーン現象により気温が上がります。また、内陸に位置し、海風も期待できません。 ■「今年は異常」 水まきも“コツ” 体操教室は熱心に運動する人々でにぎわっていました。人口6万のうち3割以上が高齢者。必要なのはやはり体力です。 参加者 「1人で家でやるのはあれ(大変)だけど、皆とワイワイやるのが楽しい」 何しろ、今年は異例の暑さ…。家でも対策が欠かせません。いくつもの植物を置いたグリーンカーテンで日よけ。 さらに、打ち水をすることで体感温度は1.5℃ほど下がると言われています。 エアコンの使い方も一味違います。 住民 「家の中でひっくり返っています。冷たい空気は下にたまりますから。横になっていた方が涼しい」 そして、家になくてはならないのが「温度計」です。こまめに室温をチェック。熱中症を防いでいます。 何より大事な水分補給は…。 住民 「スイカは結構、栄養もあるって聞きますもんね」 ■87歳スイカ農家の“熱中症対策” 実は町では暑さを生かしたスイカ作りが盛ん。灼熱(しゃくねつ)の昼の暑さと夜との寒暖差のもとで育てた日田のスイカは糖度の高さが自慢だそうです。 スイカ農家 齊藤鈴子さん(87) 「もう少し若いころでもこんなに暑いことはなかった」 スイカ農家の齊藤さん。炎天下の作業ですが、熱中症には一度もなったことがないといいます。 どんな対策をしているのでしょうか。家にお邪魔すると、目を引いたのは食事でした。梅干しに明太子、塩分を多めに取ることで暑さを乗り切っています。 齊藤鈴子さん 「辛いものが食べたい。きょう切れているが昆布の佃煮(つくだに)とか」 「(Q.梅干しも?)あまり得意ではなかったが、最近食べます」 そして、水分補給はやはり…。 齊藤鈴子さん 「冷たくて良い」 手塩にかけた甘いスイカで疲れを癒やしていました。
テレビ朝日