“手取り増”実現は? 自民・国民民主「103万の壁」など経済対策めぐり週内にも協議開始へ
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自民・国民民主両党の政策責任者が会談し、いわゆる年収「103万円の壁」の引き上げなど経済対策をめぐる協議を週内にも開始することで一致しました。“手取りが増える”改革は実現するのでしょうか。 けさ、自民党の小野寺政調会長と国民民主党の浜口政調会長が会談し、政府が取りまとめを目指す経済対策などをめぐり、週内にも協議を始めることで一致しました。 国民民主側が求めているいわゆる「103万円の壁」の引き上げについても、両党の税制調査会長も交えて、協議をおこなっていくということです。今月11日には石破総理と国民民主の玉木代表が党首会談をおこないます。 一方、きょう午後には、立憲民主党の野田代表と玉木氏が党首会談をおこないました。 国民民主党 玉木雄一郎 代表 「年収の壁の問題については、立憲民主党としても協力をするという話がありましたので、それはぜひ協力していただきたい」 両党は「103万円の壁」の引き上げや政治改革などについて、協力して対応していくことを確認しました。 いま政治の中心となっている「103万円の壁の引き上げ」議論。 国民民主党 玉木雄一郎 代表 「雇っている人も困っているし、働きたい人はもっと働きたいのに働けない。これは誰得なんですか?」 「年収の壁」を気にせずに「もっと働ける」がキーワードですが、実は「手取りアップ」を阻むさらなる壁がありました。 アキダイ 秋葉弘道 社長 「効果は非常に薄い」 国民民主党 玉木雄一郎 代表 「学生の皆さんから全国で言われる。103万円以上働いたら税金がかかるから、103万円以下に抑えている」 103万円の壁を178万円に引き上げることで、手取りアップと“働き控え”の解消を目指す国民民主党の玉木代表。実際、学生からは… 大学生(カフェ・スポーツジム) 「もう(103万円)行きそうなので、ほぼ(バイトに)入っていない。週2くらい」 大学生(居酒屋) 「給与明細はファイリングして、親に提出したりしています。103万円だけは超えないでねって話はしています」 というのも、103万円を超えると扶養控除の対象から外れることに。例えば、こちらのケースでは子どもがアルバイトなどで年収が103万円を超えた場合、親にとっておよそ9万円分の減税がなくなることになるのです。 大学生(カフェ・スポーツジム) 「103万円の壁がなくなったら自由に働けるのかなと思います」 一方、パートで働く人たちは働き控えにつながる別の壁が問題だと話します。 パート従業員 「(103万円の)壁がなくなるというのは、皆さんあんまり気にすることがなくなるのでいいかと思いますけど、社会保険の方も同時に考えていかないと」 “社会保険の壁”です。 103万円の壁が引き上げられたとしても次にぶち当たる壁。106万円の壁、あるいは130万円の壁です。社会保険料を負担する必要がでてくるのです。 例えば、106万円の壁を超えて108万円まで働いた場合、社会保険料が16万円ほどかかるため、手取りは91万5000円にまで減ってしまうのです。そのため、社会保険の壁も解消しないと働き控えは減らないと秋葉社長も話します。 アキダイ 秋葉弘道 社長 「例えば壁も103万円の壁とか130万円とか150万円とか色々ある。103万円の壁を178万円にしたところで、色々な壁を一緒に連れて行ってもらえなかったら結果的にその効果は非常に薄い」 こうした指摘に、玉木代表は… 国民民主党 玉木雄一郎 代表 「我々としては、社会保険の壁については一定手当が今できている」 国が106万円の壁を超えた場合の助成金を出しているため、いまは対策ができていると主張しています。しかしこれは来年度までの一時的な措置。抜本的な「壁の打破」には総合的な議論が求められそうです。
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