千歯こきに挑戦する明星小5年生たち＝明和町明星で

　三重県多気郡明和町明星の町立明星小学校（浅沼孝一校長、288人）の5年生42人が17日、明星の倉庫で、昔ながらの足踏み脱穀機などを使った脱穀作業を行った。 　同小では40年以上前から、地区の住民たちでつくる農地水環境保全団体「むらおこし・みょうじょう」（林敏夫代表、17人）の協力で米作り体験学習を行っている。今年も4月にもみまき、5月に代かきと田植えを手作業で実施。今月9日には鎌で稲刈りも行った。 　今回は、刈り取った稲を妻ケ広営農組合の倉庫で、同会メンバーが所有する江戸時代に考案された千歯こき、大正～昭和時代の足踏み脱穀機で脱穀し、とうみでごみともみを分ける作業を行った。同会副代表で同営農組合の長岡宏組合長（70）から説明を受けた後、児童たちは「結構、力が要る」「大変」などと言いながら、昔ながらの作業に精を出していた。 　残った稲穂はコンバインを使って処理し、機械を使ってのもみすりも見学。約30キロの玄米が出来上がった。 　中西朝飛君は「やってみて、昔の人たちの苦労を知ることができた。すごいと思いました」、石田飛一君は「全部、手作業で自分でするところもあって楽しかったです。粉が舞っていてびっくりした」とそれぞれ話していた。 　林代表（74）は「子供たちは関心を持って一生懸命やってくれて良かった。食の大事さなどを勉強してもらったと思う」と話していた。