屈指の人気ケーキ店「きのとや」の会社がラーメンスナック
ラーメンにも味はついていないからスープを付けて食べるのが当たり前ですが、 それと同じで油にスープを染み込ませた「メルトスープ」を外側に付けてリアルなラーメンの食感にこだわったといいます。この「メルトスープ」製法をはじめとする今回の商品づくりの中心人物が、関辰朗さんです。実は関さん、普段は、洋菓子をつくるパティシエとして働いているんです。 ラーメンスナックを開発すると聞いたときは、「まず驚きがあったが企画自体の面白さを感じた。これが成功すればすごいものになる」と感じたそうです。関さんは、ラーメンスナックの開発にパティシエの経験が生きたと話します。 関辰朗さん「麺の表面にスープのコーティングをしているが、そこがチョコレートの菓子作り)と似ている部分がある」。 そこで温度調節などで舌ざわりがよくなるように調節できたのは洋菓子の経験が生きている」と振り返ります。こだわっているのは麺だけではありません。ネギ、もやし、コーン、チャーシューといったラーメンに欠かせない具材を、通常よりも低い温度で揚げる「真空フライ」によって色やうまみを保ったままスナック化しました。
野菜は道産食材を使い、チャーシューは札幌の食肉加工会社と協力して作っています。真空フライするということで味がしまっていく、濃くなっていくのであっさりとした味付けにしたのと低温加熱で柔らかい仕上がりにしたそうです。1年半ほどの開発期間を経て完成したのがこちら。新ブランド「ラーメンクラブ」です。 商品の袋にも特徴があり、ラーメンのどんぶりのようにして、美味しそうな見た目で、かつおしゃれなデザインにしました。 麺の食感はかなり硬め、ざくざくとした感じながら口の中に広がる味わいと鼻に抜けるにんにくの香りは札幌の味噌ラーメンそのもの。大きかったチャーシューも真空フライで10分の1ほどのサイズに。それでもしっかり肉のうまみが濃縮されています。 新ブランド第一弾の「札幌味噌ラーメンスナック」は、5袋入りで税込み1080円。 今後は、しょうゆなどほかの味付けやご当地ラーメンのスナック化にも挑戦していきたいとしています。 長沼社長は「現在はあくまで甘いものがメインになっているのがお土産菓子の業界だと思うので、次の新しい北海道を代表する土産菓子ブランドに育っていけばいいなと思っている」と期待を込めます。 ラーメンスナックは、9月1日から新千歳空港で期間限定で販売されるほか、9月18日からは札幌の百貨店でも買うことができます。