【オーシャンS】前走の敗因からショウナンハクラクを推奨 相手は単勝回収率122%のGⅢ組
前走の敗因:シルクロードSのショウナンハクラク
ショウナンハクラクの前走はシルクロードSで結果は5着。このレースは前半33.4-後半34.3で前傾0.9秒。内側が荒れた馬場状態だったことや、多少ペースが速かったこともあって、外から差してきた馬に展開が向いたレースだった。勝ったルガルは課題だったゲートをしっかり決め、先行して押し切り。レースのバイアスに反した競馬で勝っており強かった。 さて、ショウナンハクラクだがこちらは出遅れてしまい最後方からの競馬になった。普段は中団かもう少し前の位置で競馬する馬なのでいつもとは違う競馬になった。加えて、浜中俊騎手も割り切ったのか溜める競馬に徹したが、折り合いが上手くついていなかった。3コーナーあたりの映像を見てもわかるようにかなり抑えている。 差し有利の展開だったとはいえゲート、折り合いの2点を加味すれば厳しい競馬だっただろう。ゲートを決めていつもの位置で競馬ができれば3勝クラス勝ちの内容から見ても展開ひとつで十分勝負になる。
血統解説:トウシンマカオ、ショウナンハクラク
・トウシンマカオ 日本での牝祖は祖母サスペンスクイーン。ただこの一族は4代母Rose Bowlを牝祖とした別の枝も日本で走っていて、17年小倉記念、新潟記念勝ちのタツゴウゲキなども近親にあたる。母ユキノマーメイドは現役時に芝中距離で4勝を挙げた実績馬で、繁殖としても20年マイラーズC2着のベステンダンクを輩出するなど、中央で8頭が勝ち上がっており優秀。今回のメンバーでも牝系の活力はトップレベルだ。 トウシンマカオ自身はビッグアーサー×スペシャルウィークという組み合わせで、古馬になるにつれてビッグアーサーらしい硬さとスピードが出てきた印象だ。前からでも後ろからでも自在に競馬ができるのがこの馬の強みで、1200mはベストの距離。とはいえ、均等なラップを刻みやすい京都芝1200mの京阪杯から、トリッキーな中山へのコース替わりは割引材料だ。 ・ショウナンハクラク 日本での牝祖は祖母オールウェイズウィリング。3代母のAlways Loyalは仏1000ギニー(GⅠ・芝1600m)勝ち馬で、その半兄AnabaaもGⅠ馬と、活力ある牝系だ。母ショウナンアデラもGⅠ阪神JFの勝ち馬。一族の活躍馬を見てもわかるようにスピード性能が非常に高い。 本馬は父がFrankelで欧州馬らしいパワーと柔らかさを得ている。距離こそ短距離に出ており、馬体も短距離馬らしいが父由来のパワーで急坂もこなせる。ムラがあるタイプで芝は【4-0-2-13】と極端な成績だが一発の魅力は持ち合わせている。また、中山コースは初だが問題ない。