「市田柿ジェラート」披露 柴野さん迎え講演会試食も 長野県高森町
長野県高森町は石川県能登町でジェラート店を営む柴野大造さん(49)と連携し、地元特産の市田柿を使用したジェラートを開発した。完成を祝し、17日には柴野さんを講師に迎えた講演会を開き、参加者に試食を提供した。 若い世代への市田柿普及を目的に昨年度に始動した取り組み。村アドバイザーを通じて柴野さんに連携を依頼し、コラボが実現した。 柴田さんは昨年10月から開発にあたり、能登半島地震の影響で中断もあったものの、ヨーグルト味とチーズケーキ味の2種が完成した。 柴野さんは能登町出身で、東京農業大学を卒業後に家業の酪農に就農。2000年には北陸初の牧場直営ジェラートショップ「マルガージェラート能登本店」をオープンし、世界のジェラートコンテストで数々の賞を受けている。 講演会には町民約100人が参加。柴野さんはジェラート職人としての歩みや市田柿ジェラート開発でのこだわりなどを語った。 これまでさまざまな地域食材や企業商品とコラボ開発してきた柴野さんは「奇をてらった商品にするのではなく、一般受けする味にどうその食材を組み合わせるかが重要」と説明。市田柿ジェラートでは甘味と酸味のバランスを取るため、ヨーグルトベースにしたり、レモンを加えたりするなど工夫を凝らした。 地域食材を求める消費者は「その食材のストーリーを味わっている」とし「このジェラートを食べるために高森町を訪れる人が出てきて市田柿の注目が高まれば」と期待した。 講演会の途中に試食の時間があり、参加者に2種のジェラートが振る舞われた。同町山吹から参加した女性は「食感がなめらかで今までに食べたことのない味。ちゃんと市田柿の味もしてすごくおいしかった」と話した。 開発したジェラートは早ければ今年夏から町内の飲食店でなどで販売し、本年度の売上金の一部は能登半島地震の被災地に寄付する計画。来年度からカップジェラートとしての商品化を目指している。