カド番・藤井聡太叡王が意地のタイスコア タイトル戦連敗を２で阻止
将棋・第９期叡王戦五番勝負第４局が３１日、千葉県柏市の「柏の葉カンファレンスセンター」で指され、藤井聡太叡王＝竜王、名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖と合わせて八冠＝が挑戦者・伊藤匠七段に後手番の１３２手で勝ち、シリーズ成績を２勝２敗のタイにした。 開幕白星から伊藤にタイトル戦では初となる２連敗を喫し、土俵際に追いやられた八冠だが、意地の踏ん張りを見せた。 先手は伊藤。互いに飛車先の歩を突き、藤井は角交換に応じて相腰掛け銀に。藤井は９筋の端歩攻めから優位に立った。 一時、１時間近い長考で形勢をやや損ねたかに見えたが、作った馬や桂で９九にいる伊藤玉の周辺をかき乱し、同じ２１歳の挑戦者を１分将棋に陥れ、勝利を手繰り寄せた。 運命の第５局は６月２０日に山梨県甲府市の「常磐ホテル」で。藤井の逆襲八冠死守か、伊藤の悲願達成か。日本最高峰・富士山も望める対局場で、先後を決定する振り駒から指される。
報知新聞社
