他人に大金を費やす「推し活」は間違っている…死の淵に立ったブッダが説いた「正しい推し活」のあり方
■推すべき対象は、他人ではなく自分自身 最後に、本当に推すべき対象を教えてくれる、ある賢者の教えを紹介したい。 それはお釈迦さまが晩年、長年付き人として連れ添った弟子、アーナンダに語った言葉だ。 病を患い、自らの命が永くないことを悟ったお釈迦さまは、「お釈迦さま亡き後、誰を拠り所にすればいいのか」と言うアーナンダの問いに、こうお答えになった。 「私を拠り所にするな。自分自身を拠り所とせよ」と。 そう、お釈迦さまは弟子たちが自分に依存することを厳しく戒めたのだ。 いつまでも「お釈迦さま推し」を辞めない愛弟子に、本当に推すべき対象は、自分自身であることを諭されたのだ。 私たちの心には、いつも不安感や孤独感がある。誰かを推すことで、そんな不安や孤独が紛れることも確かだろう。しかし「推し活」に疲れた時は、思い出してほしい。 あなたが本当に推すべき対象は、他の誰でもない、あなた自身であることを。 ---------- 大愚 元勝(たいぐ・げんしょう) 佛心宗大叢山福厳寺住職、(株)慈光グループ代表 空手家、セラピスト、社長、作家など複数の顔を持ち「僧にあらず俗にあらず」を体現する異色の僧侶。僧名は大愚(大バカ者=何にもとらわれない自由な境地に達した者の意)。YouTube「大愚和尚の一問一答」はチャンネル登録者数57万人、1.3億回再生された超人気番組。著書に『苦しみの手放し方』(ダイヤモンド社)、『最後にあなたを救う禅語』(扶桑社)、『思いを手放すことば』(KADOKAWA)、『自分という壁』(アスコム)などがある。 ----------
佛心宗大叢山福厳寺住職、(株)慈光グループ代表 大愚 元勝