「世界タイトルだけを夢見てきた」モト2チャンピオンの小椋藍が歓喜!来季はトラックハウスでモトGPへ
オートバイのロードレース世界選手権モト2クラスで小椋藍がシリーズチャンピオンに輝いた。10月27日に行われた第18戦タイGPで2位フィニッシュを果たし、今季2戦を残して初の世界タイトルを獲得した。同選手権で日本選手が世界チャンピオンとなったのは2009年に250CC(現モト2)クラスを制した青山博一以来、15年ぶり。他のクラスを含めると7人目だ。 過去の日本人チャンピオンは1977年の片山敬済(350cc)、93年の原田哲也(250cc)、94、98年の坂田和人(125cc)、95、96年の青木治親(125cc)、2001年の加藤大治郎(250cc)、そして、09年の青山博一(250cc)。最高峰クラスでは500cc(現モトGP)に参戦した岡田忠之のランキング2位が最高位だ。 小椋は東京都出身でホンダの育成ライダーで登竜門カテゴリーのアジア・タレント・カップとレッドブル・ルーキーズカップを経て、2018年に世界選手権のモト3クラスにデビュー。翌19年にレギュラー参戦となり、20年にシリーズ3位を獲得した。21年にモト2クラスに昇格すると22年に初優勝。昨季で長らく在籍したホンダ・チームアジアを離れ、今季からはMTヘルメッツMSIに移籍。シーズン3勝をマークした。 チャンピオンが決まった直後の会見で「僕はモト3、モト2で1度ずつタイトル獲得のチャンスを逃してしまった。世界タイトルだけを夢見てきた」と喜んだ。 8月にアプリリア系のサテライトチーム、トラックハウスレーシング(米国)と来季の選手契約を結び、最高峰のモトGPクラスに参戦することが決まっている。このチームは今年から参戦しているが、チーム代表を務めるダビデ・ブリビオ氏はヤマハ、スズキのモトPチームでチームマネジャーを務めた経験があり、F1のアルピーヌで育成プログラムの責任者を務めていた。 同クラスで7年間、ホンダのチームで参戦した中上貴晶が今季限りでフル参戦での活動を終了することが発表されており、来季は小椋1人がモトGPクラスをレギュラーで戦うことになる見通しだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]