“8年連続で欠員”教員不足続く「時間足りない」昼夜問わず 分刻み「子供たちのために」奮闘する小学校教諭に密着
授業の後も終わらない仕事
仕事は授業だけではない。 授業が終わり、集団下校。この日は、通学路の安全を確認するため大久保さんも同行した。 児童が下校した後には職員会議がスタート。授業や学校行事などについて約2時間話し合う。 職員会議が終わると、次はパソコンに向かう。来週の時間割を作るためだ。翌日までに時間割を印刷しなければならない。 退勤するのは午後7時前。帰宅すると、すぐに夕食の準備。 時短のため、おかずは数日分まとめて作っている。
夜に自宅で翌日の授業準備
午後8時半。 大久保さんは、食器を片づけるとテレビを消し、仕事用のカバンから道具を取り出して机に向かう。翌日の授業の準備のためだ。 大久保鈴乃さん: 眠くはなりますね。なるけど授業の準備をしていないと何となく不安になる。できれば学校で終わればいいですけど… すべては「子どもたちのため」。教員不足で負担が増す中、教員の熱意が教育現場を支えている。
公立小中学校の欠員は8年連続
佐賀県内の公立小中学校では8年連続で「欠員」の状態(2024年6月時点)。2024年度の欠員は小学校で13人、中学校で32人。学校現場は厳しい状況が続いている。 教員11年目・阿部洋介さん: もっと先生になりたいという人たちが増えて、教員の数が増えて、1つ1つの授業準備をきちんとし、子どもたちと向き合う時間をもっと作れるようになるといいのかなと
“大変な仕事”というイメージが先行
教員不足の背景には、団塊世代の大量退職や特別支援学級の増加など様々な要因があるが、“大変な仕事”というイメージが先行しているのも事実だ。 大久保鈴乃さん: 自分が「小学校の先生になりました」と親戚に言ったときも、絶対第一声は「大変でしょ?大丈夫?」から話が始まる
「毎日小さなやりがいがある」
しかし、教員の仕事にやりがいを感じている人も多い。 大久保さんは「大変なこともあるけど、毎日小さなやりがいがある。小さな喜びが毎日たくさん転がっている。私はやりがいのあるすごくいい仕事だと思う」と笑顔で語った。
「仕事の魅力を伝えていきたい」
鳥栖小学校・古賀泰伸校長: この仕事の魅力を伝えていきたい。若手の先生をまず笑顔にしたい。楽しそうだという雰囲気を伝えたい。それが子どもに対して伝われば、もしかしたら「先生を目指したい」につながるかなと思っている (サガテレビ)
サガテレビ