「与えられた台本で演じるのが新鮮」ネルソンズの青山フォール勝ちが俳優活動で感じたこと
個性的な三姉妹の会話劇を描いた橋口亮輔監督、9年ぶりとなる新作映画『お母さんが一緒』で、三女の恋人役を演じる青山フォール勝ち。お笑いトリオ・ネルソンズとして活躍している彼が異色すぎる経歴とともに、主人公を務めた江口のりこ、内田慈、古川琴音との共演について語ってくれました。 【画像】青山フォール勝ちさんの撮りおろし写真をみる
●レスリング選手からお笑い芸人へ
――4歳からアマチュアレスリングを始められたそうですが、そのきっかけは? 自分では記憶がないのですが、おじいちゃんの背中の上で跳ねたり、あまりにやんちゃすぎたこともあって、母親が体力を使うスポーツを選んで習わせたようです。 物心ついたときから猛烈に練習をやっていたのですが、例えば、小学校の卒業アルバムに将来の夢として「レスリング選手になりたい」とは書いていないんです。思いのほか、成績がついてきて、周りにも後押しされて続けていた感じなんです。 ――その実績として、高校では国体で準優勝、大学では天皇杯でベスト8。そして、全日本強化指定選手にも選出されています。 でも、「めちゃ×2イケてるッ!」を見た中学生のときからお笑い芸人に憧れていましたし、その後も「フリースタイル」という名前でバンド活動もしていて、とにかく表舞台に立つ仕事をやりたい気持ちの方が大きかったんです。 ただ、ネルソンズのメンバーである和田(まんじゅう)との出会いは小学1年生のときのレスリング教室。その後、お笑いや音楽の趣味も一緒だということも分かって……。バンドはお互い違うところでやっていましたけれど。 ――そして08年、和田さんと一緒にNSC(吉本総合芸能学院)東京校14期生として入学されます。 東京に出てきて、大学4年になったタイミングで、レスリング部の監督から「就職どうするんだ?」と聞かれて、「芸人になります。吉本(興業)に入ります!」と言いました。 そのときは、和田は島根で働いていて、少し疎遠になっていたんですが、夏ぐらいに「一緒にNSCに入らないか?」と誘い、和田とコンビを組むこと前提でNSCに入学しました。