SEC、バーンブリッジと170万ドルの和解──「偽りの分散型」DAOを非難
DeFi構造に対するSECの姿勢に疑問
証券専門弁護士のドリュー・ヒンクス(Drew Hinkes)氏のツイートによると、スマート・イールドに対するSECの申し立ての細部を見てみると、プールやレンディング、ステーキング、ステーブルコインのリターンなどのDeFi構造に対するSECのより広範な姿勢に疑問が生じるという。しかし、今回の結果は根本的な答えにはならない。ヒンクス氏は、和解であることから「先例的価値はない」と指摘した。 SECは暗号資産企業による証券法違反疑惑を厳しく非難してきたが、決して一枚岩ではない。ヘスター・ピアース(Hester Pierce)氏を筆頭に、委員会の一部のメンバーは、金融イノベーションの急成長分野において過度に負担になると考えるSECの命令を批判する反対意見を以前に書いている。 ピアース氏は22日にはそうした反対意見を提出しなかった。
SECは「偽りの自立分散型組織」と指摘
DAOとしてのバーンブリッジの構造はSECに好まれるものではなく、SECはそれを「偽りの自立分散型組織」と呼んだ。 実際、SECによると、マレー氏とウォード氏は事業の日常業務だけでなく、暗号資産ガバナンスの不安定な特徴に対しても貢献していたという。両氏が保有するバーンブリッジのBONDの割合は非常に高かった。 SECの命令では、「DAOが承認したすべての提案は、定足数に達するためにウォード氏とマレー氏の投票が必要であり、投票が行われていた」と指摘されている。 SEC執行部門ディレクターのガービル・S・グレワル(Gurbir S. Grewal)氏はプレスリリースで、「この案件は、法人、分散型あるいは自立型であるか、またはそれらを詐称しているかに関わらず、我々の資本市場にアクセスすることを望むすべての人にそうした法律が適用されることを思い出させる重要な役割を果たす」と述べた。 SECの意見に関わらず、バーンブリッジDAOの創設者たちは最後までガバナンスのゲームを遂行した。10月にはSECとの和解の承認を求める投票を行い、可決した。 |翻訳・編集:林理南|画像:Shutterstock|原文:SEC Blasts 'Purportedly Decentralized' DAOs in $1.7M Settlement with BarnBridge
CoinDesk Japan 編集部