ブラジルW杯 注目すべきストライカー6人
水沼氏「首周りを見れば、その選手の全体的なバランスが分かる。クリスティアーノ・ロナウドの首は他の誰よりも太く、つけ根の部分がまるで山の裾野のように広がっている。体幹や下半身が人並み外れて強靭であることを証明するものであり、相手にまず当たり負けしない、トップスピードに乗っても体の軸がまったくぶれないプレースタイルも十分に納得できる」。 過去2度のワールドカップで、ロナウドは2ゴールしかあげていない。ポルトガルもベスト8、ベスト16でそれぞれ敗退している。今年1月にはFIFAバロンドールに輝くなど、29歳とキャリアの絶頂期で迎えるブラジル大会へ向けて、スーパースターの心中には期するものがあるはずだ。 ■ジャクソン・マルティネス[コロンビア代表/FCポルト/185cm、78kg] ■カルロス・バッカ[コロンビア代表/セビージャ/181cm、77kg] ザックジャパンでもお馴染みの4‐2‐3‐1システムが世界的な主流を占めている中で、コロンビアはオーソドックスな4‐4‐2を採用している数少ないチームのひとつだ。左ひざのじん帯を損傷した絶対的エース、ラダメル・ファルカオ(モナコ)はメンバー落ちしたが、ファルカオ以外のFW陣も決して侮れない。タイプの異なる2トップのコンビネーションを考えた場合、たとえばマルチネスとバッカが組めば「非常に面白いコンビとなる」と水沼氏は指摘する。 水沼氏「マルチネスはポストプレーに長け、プレースタイルも非常に柔らかい。一人よりもコンビを組んだときにより怖い選手となる。バッカは非常にスピードがあり、相手ゴール前の密集地帯でもわずかな隙を見つけてシュートを放つ。足の振りがものすごく速いので、相手のブロックが届かないことが多い」 マルチネスは2シーズン連続でポルトガルリーグ得点王を獲得し、プレミアリーグの数チームが獲得に乗り出しているとされる。バッカは2012‐13年シーズンのベルギーリーグMVPで、昨シーズンに加入したセビージャでも14ゴールをマーク。ヨーロッパリーグでも貴重なゴールをあげ、優勝に貢献した。南米予選で6ゴールをあげたテオフィロ・グティエレス(リバープレート)を含めて、FW陣の総合力ではコロンビアはトップにランクされると言ってもいい。グループリーグの第3戦で対戦する日本にとっては、ファルカオが選ばれなかったと言えど、息の抜けない戦いを強いられることになる。