仕事効率アップのため、残業前は「20分」の仮眠。でもこれって「サボり」とみなされ給料から引かれますか?
短時間でも仮眠をとると集中力アップが期待できるため「残業前に20分だけ仮眠している」という人もいるのではないでしょうか。仮眠の時間が労働時間に含まれるのであれば問題ありませんが、そうでない場合は給料から引かれる可能性も考えられます。 本記事では、労働時間と休憩時間の決まりとともに「残業前に20分の仮眠をとることは問題なのか」ということについてご紹介します。
労働時間と休憩時間にはどのような決まりがあるのか?
労働基準法では、労働時間と休憩時間について、労働時間が「6時間を超える場合は45分以上」「8時間を超える場合は1時間以上」の休憩を与えるように定められています。休憩時間は、労働者が自由に利用できる時間でなければなりません。 厚生労働省によると、使用者の指示による業務の準備や片付けを行った時間とか、労働から完全に離れることが保障されていない状態で待機している時間などは、労働時間に該当します。 例えば、昼休憩中に電話が鳴ったら出るようにと会社から指示されている場合は、労働から完全に離れているとはいえないため、休憩時間ではなく労働時間に該当する可能性があります。
残業前の仮眠は労働時間? 休憩時間?
では、仕事の効率を上げるために、残業前に20分仮眠をとる場合は、労働時間と休憩時間のどちらに該当するのでしょうか。 例えば「トイレに行く」「飲み物を取りに行く」などの理由で短時間業務から離れることは、休憩時間としない場合がほとんどでしょう。これらの場合は、上司などから指示があればすぐに業務に戻れる可能性が高く、「完全に労働から離れている」とは考えにくいからです。 しかし、20分の仮眠となると、判断が難しくなるかもしれません。それが休憩時間に該当していて、すでにその日に与えられた休憩時間と合わせて1時間を超えてしまっている場合は、超えた分が給与から引かれる可能性もあるでしょう。
一般的には問題視しない会社も多い?
会社によっては「脳の活性化につながる」といった考え方により、短時間の仮眠を問題視しないケースも少なくありません。 実際に、眠気の解消と仕事の効率アップを目的として、昼寝を導入している会社もあるようです。社員の体調を考慮して、おのおののやり方に任せている企業も多いようです。