ヤクルトのドラフト1位右腕・中村優斗が入寮で持ち込んだ“謎の筒”は「一番の思い出というか相棒」
ヤクルトの新人選手9人が6日、埼玉県内の選手寮に入寮した。各選手が思い出の品などを携えて新生活をスタート。ドラフト1位の最速160キロ右腕・中村優斗投手(愛知工大)は、大学2年から愛用しているお手製のストレッチボールを持ち込んだ。 長さ約40センチ、直径約15センチの灰色のブラスチック製の円柱の筒は無造作にビニールテープが巻かれていた。パッと見ただけでは何に使うのか分からない代物だが、実は中村優が愛用しているストレッチ器具だった。 「大学2年からストレッチ、筋膜リリースとというのをやっていて。特別なものではなく、ホームセンターに打っている塩化ビニールのパイプにテープを巻いて。ずっと使ってきてボロボロなんですけど、プロに入っても有効活用したい。自分の中で一番の思い出というか相棒です」 市販の柔らかいストレッチポールを使うのが一般的だが、あえて固い素材のポールを求めてたどり着いたのがホームセンターで売っていたパイプだった。「柔らやいポールではあまり効果がなかった」。全身のあらゆる箇所に筒を押し当て、固さを利用して凝り固まった筋肉をハードにほぐすのが日課になっている。プロに入っても慣れ親しんだ“相棒”を使い続けてコンディションを維持していくつもりだ。 年末年始は地元・長崎で家族とともに過ごした。年始は初詣で佐賀県鹿島市の祐徳稲荷神社を訪れ「1年間、ケガなくやりきれるように」と願掛けしたという。おみくじは2年連続で末に向かって運勢が上がってくる「末吉」だった。「ようやく始まった。ワクワク感というかプロの舞台への一歩目を踏み出すことができて本当にうれしい」。まずは8日から始まる新人合同自主トレで、同期とともに2月のキャンプに向けた準備を整える。