夏の甲子園「2部制」の詳細発表! 序盤3日間の試験導入、日中避け午前と夕方に試合開始
第106回全国高校野球選手権大会の第2回運営委員会(委員長:寶馨日本高校野球連盟会長)が19日、大阪市内で開かれ、8月7日開幕の本大会の試合開始時刻と、4日の抽選会開始時刻などが決まった。 【一覧】第106回全国高校野球選手権大会 日程案 本大会では2022年7月以降、検討されてきた暑さ対策の観点からの2部制を3試合日に限って導入することが決まった。 3試合日は前半3日間に集める。第1日は8時30分スタートに設定された開会式と、第1試合を午前、第2試合と第3試合は夕方以降に実施される。第2日と第3日は第1試合と第2試合を午前、第3試合を夕方に実施する。 4試合日となる第4日(8月10日)から準々決勝(19日)までは、昨年までと同じ時間割となり、第6日第1試合から2回戦に入る。 準決勝はこれまでより開始を1時間早め、午前8時から2試合。これは東日本大震災の節電対策が必要だった2011年の第93回大会以来となる。 決勝はこれまでより開始を4時間早め、午前10時からとなった。決勝の午前開催は2012年の第94回大会以来となる。 暑熱対策で2部制を実施するため、第1日は第1試合が午後1時30分、第2日と第3日は第2試合が午後2時30分までに終了していない場合、原則継続試合とし、翌日以降にストップした時点から再開する。これは入場者(観客)を1部と2部で完全に入れ替えるため、間の時間を確保する意味もある。 2部制は8月7日から9日までの日付指定。順延等で10日が3試合になった場合は2部ではなく、通常の3試合(第1試合:8時、第2試合:10時35分、第3試合:午後1時05分)となる。日付で売り出される入場券は、8月10日以降は通常開催で設定しているための処置となる。 2部制の3日間専用の入場券の料金も発表された。 中央指定席=午前の部、夕方の部ともに2000円(大人・こども共通) 一、三塁指定席=大人は午前の部、夕方の部ともに1700円(こどもも同じく午前、夕方ともに500円) アルプス一般指定席=午前の部、夕方の部ともに800円(大人・こども共通) 外野指定席=大人が午前、夕方の部ともに500円(こどもも同じく午前、夕方ともに100円) (※完全入替のため、午前の入場券と夕方の入場券を両方所有していても、一度甲子園球場から外に出る必要がある) 8月10日以降は通常の1日券として販売される。 中央指定席=4200円(大人・こども共通) 一、三塁指定席=大人3700円、こども1200円 アルプス一般指定席=1400円(大人・こども共通) 外野指定席=大人700円、こども200円 8月4日の抽選会は、前回大会と同じ午後2時から大阪市のフェスティバルホールで開かれ、3回戦までの組み合わせが決まる。 また甲子園練習は夏も5年ぶりに復活し、8月2日から4日の午前中まで、各校20分ずつグラウンドの感触を確かめる。 前回大会で実施された5回終了後10分間のクーリングタイムは今年も継続。ただし午後4時以降に始まる試合については、原則としてクーリングタイムは実施されない。前回大会ではクーリングタイム終了1分30秒前から認められていたセカンドアップは、今大会では3分前から認められ、6回表から新たに登板する投手に限っては終了5分前からブルペンやベンチ前での準備が可能となる。いずれも前回大会出場校からアンケートをとり、運用が変更された。 前回大会で気温が余り上がっていない第1試合で足を攣るなど熱中症の症状が出る選手がいたため、専門家から「早朝の起床で、宿舎での朝食を十分食べていない選手が低栄養によって(熱中症を)発症するケースがある」との助言を受けて、各日第1試合出場の2チームには大会本部が補食を提供することも決まった。 主催者側では今回の3試合日での2部制は今後の大会運営への試験的な意味もある。課題や収穫を様々な方面から洗い出し、107回大会以降へとつなげていく。