アンモナイト模した外観、目玉展示は「iPS心臓」 パソナ、万博で建設中のパビリオン公開
人材サービス大手のパソナグループ（東京）は、大阪・関西万博の会場となる大阪・夢洲で、建設中のパビリオンを公開した。アンモナイトを模した渦巻き状の外観はほぼ出来上がっており、南部靖之グループ代表は「来年２月の完成に向け順調に進んでいる」と説明した。 【写真】開発中の「ｉＰＳ心臓」。サイズは長さ３センチ程度 「いのち、ありがとう。」をコンセプトに、医療と「いのち」の未来をつくる新たなテクノロジーの可能性を発信する。建物のデザインには「いのちの象徴」として、氷河期など３度の大量絶滅期を乗り越えて栄えたアンモナイトの螺旋形状を採用した。 アンモナイト形のパビリオンの先端には、手塚治虫アニメのキャラクター「鉄腕アトム」が海を指さす姿が。その先には同グループが本社機能の移転を進める淡路島があるといい、「このパビリオンでは当社が取り組む新しい事業の方向性を示す」と南部代表。パビリオンは万博終了後、淡路島に移設される。 メイン展示となる「ｉＰＳ心臓」については、エグゼクティブプロデューサーを務める澤芳樹・大阪大名誉教授が説明。人工多能性幹細胞（ｉＰＳ細胞）をスポンジ状の物質に注入した心臓の立体モデルで、実際の心臓とは置き換えられないが、展示用に開発を進めている。 今年４月に初公開した際は２センチ程度だったが、３センチ程度まで大きくした。万博の会期中は、培養液の中で拍動する形での展示を目指すという。 パビリオンは１１月に建設事業者から引き渡しを受けた後、展示物の搬入などを進める予定。（西井由比子）
