部活動の地域移行、市と中学生が意見交換 「混乱しないよう体制整えて」【山陽小野田】
中学校部活動の地域連携・地域移行に向け、山陽小野田市は、より生徒に寄り添った部活動改革を目指して全6校の生徒から意見を聴取している。 少子化の進行により、生徒のニーズに応じた部活動が難しくなってきている。このため県は、昨年10月に新たな地域クラブ活動の在り方に関する方針を公表。来年度末までを改革推進期間とし、休日における学校部活動の地域連携や地域移行を実現するようにと示した。 今年1月時点では、12市町で具体的な取り組みが進んでおり、市も方針を9月にまとめるに当たり中学生との意見交換会を設けることとした。 3日には市文化スポーツ推進課の職員5人が高千帆中を訪問。同校からは生徒会執行部や各部長を務める20人が参加した。 平日はこれまで通りに学校部活動を行い、休日はスポーツ少年団やクラブチームが運営する地域クラブに移るという考えについて、生徒は「専門家の指導を受けたい」「部活としてできなかった活動をやってみたい」と前向きに捉える意見が聞かれた。一方で「指導者は平日も休日も同じ人がいい」「移動してまで部活をしたくないと思う生徒が多ければ、地域移行が成り立たないかも」などと不安な声もあった。 島野航史生徒会長(3年)は「個人や部活によってメリット、デメリットがさまざまだと感じた。切り替わる期間の生徒が混乱しないような体制を整えてほしい」と願った。 原田貴順課長は「不安が多いだろう。将来の後輩が少しでも移行して良かったと思ってもらえるよう、力を貸してほしい」と呼び掛けた。 意見交換は厚陽中も実施済み。7月中に残りの学校を訪問する。