ジョイフル「438円モーニング」にびっくり仰天の朝、「価格、味、盛り付」けのクオリティが最高だった
■ジョイフルのオペレーションは魔法のよう 筆者が訪れたのは、東京の隣県にある国道沿い、敷地の半分以上が駐車場になっている平屋建ての店舗です。日曜朝9時に入店すると、80席ほどの客席の20席ほどが埋まっていました。ほぼ同時に数組の家族連れも入店しました。 パッと見た感じホールスタッフは2人しかいないのに、注文のタイミングが重なったにもかかわらず、出てくるまでに極端に時間がかかることもなく、5分やそこらでシュッとしたビジュアルの朝食が出てきました。
安い価格設定の皺寄せは、たいてい従業員にいくものなので、てんてこまいになって提供が滞るのではと予想していたのですが、さにあらず。退店するまでの1時間ほどの間に、7割ほどのテーブルが埋まり、40人ほどが着席している状態でしたが、最後までオーダーは滞ることなく、ホールスタッフは次々とテーブルに食事を運び、退店したテーブルに残った食器もあっという間に下げられていきます。 もしかして、スタッフが大量にいるのではないかと、会計時に何人で店をまわしているのか尋ねたところ、「ホール2人厨房2人の4人です」とのこと。むしろ、心配になる少なさでした。「ジョイフル」は、何か魔法を使っているのではないか……そんなふうに疑ってしまうほどの、見事なオペレーションに脱帽したのでした。
■都心部の「ジョイフル」復活を願う 2023年9月現在、「ジョイフル」は東京都では4店舗を運営。実店舗は東京稲城店、東京八王子店、青梅店で、東京23区は宅配専門の赤坂南部坂店のみ。 新型コロナの流行で、2020年には約200店舗を閉鎖した「ジョイフル」。赤坂店が閉店したことで、23区から撤退することになったことが大きなニュースになっていたのを、覚えている人も多いかもしれません。 ファミレスチェーンの中でも、安さが魅力の「ジョイフル」。薄利で運営する営業方針のため、家賃の高い都心部では利益を確保するのはなかなか難しいのはわかりますが、その商品力はかなりのもの。「ガスト」や「マクドナルド」のように「都心価格」を設定しても十分通用すると思うので、筆者としては都心部の「ジョイフル」復活を切に願います。
編集部注:本記事に登場するメニューの価格は、すべて取材時点のものです。昨今の円安、原材料高騰などの影響を受けて価格が改定されている可能性があります。また、店舗によってモーニングの値段・内容は異なる場合があります。
大木奈 ハル子 :ブロガー・ライター