戦前に「デニム」の言葉があった証、昭和天皇の購入記録発見 「国産デニムの聖地」岡山県井原市
「国産デニムの聖地」を掲げる岡山県井原市で、昭和5(1930)年に県内を訪れた昭和天皇が同市の会社のブルーデニムを購入した文書が見つかった。「デニム」の言葉が戦前に存在した証しで、生産開始は戦後とする定説を覆す。「聖地を裏付ける歴史的発見」と業界で話題になっている。 【写真】昭和天皇が井原のデニムを購入した文書を掲げる山成取締役 文書は縦27・5センチ、横40センチ。「ブリユーデニム 天皇陛下 本縣下へ 行幸遊ハサレ候節 天覧ノ上御買上ヲ賜リ候事」と香坂昌康知事名で筆書きしてある。昭和5年11月20日の日付がある。 昭和天皇記念館(東京)によると、昭和天皇は同月13~19日、陸軍特別大演習の統監で県内を訪問。同15日、陳列された県内物産を知事の案内で見学した。同館は「陳列品を購入されたのではないか」と推測する。
中国新聞社