まさに人馬一体!! 大人気のオープンカーだけど…結局[歴代マツダ ロードスター]の中でどれが一番いいの?
日本車のオープンカーと言えばロードスターが真っ先に頭に浮かぶ人が多いのではないだろうか。今でも大人気の車種であるが、「どの世代」が印象的かを自動車評論家の皆さまに伺った。みなさん、4世代にわたって続いているマツダ ロードスターのなかでナンバーワンはどれ? 【画像ギャラリー】日本が誇るオープンスポーツ!!歴代ロードスターのなかからナンバーワンを選ぶならどれ?(24枚) ※本稿は2024年8月のものです 文:片岡英明、岡本幸一郎、清水草一/写真:ベストカー編集部、マツダ ほか 初出:『ベストカー』2024年9月10日号
■ロードスターの原点にして頂点
1989年に登場して大きな話題を集めた初代NAから現行のNDまで4代続くロードスター。歴代1位となったのはNAだ。
■現行NDより初代NAを1位にした理由は?:片岡英明
現行のNDロードスターは原点回帰を狙って開発されたが、目指したのは21世紀のNAロードスターだ。それだけ初代モデルは偉大だった。初代の成功がなかったら今のロードスターはない。 絶滅の危機に瀕していたオープンカーを、操る楽しさに満ちたFRのライトウェイトスポーツに仕立てて送り出した。この英断が、今のブームを支えている。初代を超えるロードスターは存在しない。
■現行NDより初代NAを1位にした理由は?:岡本幸一郎
NDが開発時に目標としたのが、「原点回帰」を果たすことだ。ではその「原点」とは何かというと、NAにほかならない。よくできたNDが目指したのがNAだったんだから、NAのほうが上でいいと考えた。 もうひとつ、たしかにNDは魅力的で完成度も高いけれど、ロードスターの命である"人馬一体"の走りだけは、NAのほうがいまだに上回っている(990Sだけ互角)と思うからだ。
■片岡氏と岡本氏とは逆に、現行NDを1位、初代NAを2位にした理由は?:清水草一
ロードスターは現行NDが史上最大の傑作だ。傑作だった初代を超えている。あらゆる意味で。こういう例はほとんどないけど、ロードスターはそうなのだ! もちろんNAは偉大です。Zにおける初代と同じくらい。ところがNDは、NAの影を追いかけつつ、それを超えてしまった。これは奇跡だ。こうして1位ND、2位NAという美しい序列が完成したのです。
■2代目NBを最下位にした理由は何ですか?:岡本幸一郎
正直、NBはあまりいい記憶がないなぁ……。見た目からして、NAのあの雰囲気が気に入っていたのに、筆者だけでなく多くの人が「?」と感じるようなデザインになってしまった。 それでいて中身は基本的な部分がNAとあまり代わり映えしなくて、進化した印象が希薄だった。 今でも歴代のなかで中古車の相場がダントツで低いことも、そのあたりを物語っていると思う。