【Playback箱根駅伝】第55回/順大が13年ぶり2度目の総合V 瀬古利彦が2区で区間新!
2024年に箱根駅伝は第100回大会を迎える。記念すべき100回に向けて、これまでの歴史を改めて振り返る『Playback箱根駅伝』を企画。第1回大会から第99回大会まで、大会の様子を刻んでいく。(所属などは当時のもの) 第55回箱根駅伝総合成績をチェック
第55回(1979年/昭和54年) 順大・5区の上田誠仁でトップに浮上 日体大が復路で追うも1分41秒届かず
大会約1ヵ月前に、早大の瀬古利彦が福岡国際マラソンを制覇。マラソン界のホープへ向けて、沿道から大きな声援が飛び交った。 1区は3連覇を狙う日体大の照井典勝が区間賞で好スタートを切る。24秒差でタスキを受けた早大2区の瀬古は周囲の期待に応える走りを見せ、1時間12分18秒と区間新記録でトップに浮上した。 早大は5区の途中まで首位をキープしたが、4区の川口晴実、5区の上田誠仁と連続区間賞で猛追した順大が山上りで逆転し、5時間50分1秒で順大が2年連続の往路優勝を飾った。早大が往路2位、3位の日体大は順大から3分42秒の差をつけられた。 6区も順大の酒匂真次が区間賞を獲得。追う日体大は7区の新地憲宏、8区出口彰が区間1位で迫ったが、9区の順大エース・竹島克己が区間賞で日体大との差を4分20秒に広げて優勝を決定づけた。逃げ切りに成功した順大は11時間30分38秒で13年ぶり2度目の栄冠に輝いた。 日体大は10区でも小山英士が区間賞を獲得し、復路は3区間で区間賞、残り2区間も区間3位以内と力を見せたが、往路2区の中村孝生と5区の新宅雅也がアジア大会帰りのため、十分な調整ができなかったこともあり、3連覇には届かなかった。 往路5位の大東大が総合3位に押し上げ、往路2位の早大も後半区間で粘りを見せ、総合4位と健闘した。5区で堀一章が区間2位と力走した日大は、3年連続で総合5位だった。50回連続出場の中大は10年ぶりのふたケタ順位となる総合13位となった。 参考文献:箱根駅伝90回記念誌(関東学生連盟)
月陸編集部