天竺鼠・川原克己さんのアートな世界にほれ込んだファンが、「聖地」となったその生まれ故郷へも恩返し ふるさと納税にとどまらず、集めたグッズや絵本も寄贈
鹿児島県大崎町出身の人気お笑いコンビ・天竺鼠(てんじくねずみ)の川原克己さんを地元で知ってほしいと、神奈川県茅ケ崎市の縫製業、武井理恵さん(39)が町に自ら収集したグッズを贈った。川原さんがデザインした服やアート作品で部屋があふれるほどの大ファンで、「魅力的な作品や人柄が広がれば」と話す。23日、同町で開かれた「ふれあいフェスタ」で来場者に配られた。 【写真】大崎町ふるさとPR大使に委嘱された天竺鼠の川原克己さん=町中央運動公園
ファンになったきっかけはお笑い番組「あらびき団」。活躍がお笑いにとどまらず、アート作品やブランド「POTENHIT(ポテンヒット)」を見て世界観にほれ込み、全国で開かれる個展やサイン会にほぼ全て足を運んでいる。 武井さんは鹿児島にゆかりはないが、町のふるさと納税で川原さんの絵画を手に入れ、“聖地”巡礼のため4回来町。今回、「収集するだけでなく多くの人に知ってほしい。大崎への恩返しにもなれば」と町や関係者に相談、川原さんの許可を得て寄贈が決まった。 グッズは缶バッジやシール、サイン入りスケッチブックなど約100点。袋は川原さんの絵入りの布で手作りした。川原さんがフェスタで紹介すると、配布はあっという間に終了。武井さんが寄贈した川原さんの絵本も町図書館に置く予定。 武井さんは「川原さんの作品や言葉には考えさせられたり、生きづらさから救われたりするものが多い。特に子どもたちの自由で軟らかい感性で楽しんでもらえれば」と話した。
同日、町は川原さんに町ふるさとPR大使を再委嘱。大抽選会の司会も務め、約1万2000人が訪れた会場を沸かせた。
南日本新聞 | 鹿児島