引退セレモニーで感極まりながらスピーチするヤクルト・青木

◇２日　ヤクルト５―３広島（神宮） 　百戦錬磨のヤクルト・青木宣親外野手（４２）が日米通算２１年間の現役生活に別れを告げた。引退試合の広島戦（神宮）に「１番・中堅」で先発出場。「ついにこの瞬間が来てしまいました」。試合後のセレモニーでは何度も声を詰まらせた。ファンの「泣かないで」の声に「泣きますよ。泣くよ！　２１年も野球やったんすよ」と泣き笑いで場内を和ませた。 ◆青木宣親、涙ぐみながら長男を抱きしめ…引退試合の始球式【写真】 　プロ野球史上、唯一となる２度のシーズン２００安打達成など数々の功績を残してきた４２歳。そんな希代のバットマンがラストステージで輝いた。試合では２回の左前打に続き、６回には右翼への二塁打。有終の２安打で日米通算２７３０安打とした。 　試合前の始球式には長男が登場。捕手・青木との親子共演後に息子と抱き合って涙ぐんだ。試合はヤクルトの選手全員が青木の背番号「２３」をつけてプレー。７回途中からは盟友のベテラン左腕・石川がマウンドに登場すると抱擁を交わした。 　「いつも本当に温かい声援をありがとうございました。自分が愛したこの球団をよろしくお願いします。また会いましょう」。第２の人生を歩む男がファンの「青木コール」に包まれながら、愛着深い神宮球場を後にした。