「選手以上に競技に対するリスペクトが…」室伏広治“ブレイキン失言”騒動に上がる「より厳しい声」
フワちゃんに続いて、和田アキ子の“トド発言”、室伏広治スポーツ庁長官の“無茶ぶり発言”など芸能人、有名人の“おやおや”と思われる不適切な“発言”が続いている。 【写真で】「結婚秒読みか…」柔道連覇・阿部一二三がグラドル・橋本梨菜との「同棲姿」 フワちゃん、和田の場合、ネットは大炎上、非難囂々(ごうごう)となって、ふたりとも謝罪に追い込まれることになった。室伏氏にも非難の声が多数上がっていたが、謝罪する様子はみられない。 帰国したパリ五輪のメダリストたちが首相官邸を表敬訪問し、岸田文雄首相と対面した際に、室伏長官はブレイキンの初代女王に輝いた湯浅亜実(AMI)選手に対して、 「あの、総理。AMI選手、即興が得意ということであれば、もし、ちょっと場を和ますというか、お時間もありますので(披露するのは)いかがでしょうか、AMI選手」 と、その場でダンスを披露することを促した。 首相の前でもあり、命令とまではいかないが“スポーツ界”トップからの依頼に湯浅選手もさぞかし困惑したと思われる。しかし彼女は、 「すみません……。拍手をいただいて恐縮なんですけど……スーツじゃ踊れないので、また機会があれば。すみません、お願いいたします」 と、断ったのだ。 この室伏長官のこの“無茶ぶり”に、SNSでは 《金メダリストに対してリスペクトがない》 《宴会で上司が部下に一発芸を要求してるみたいでパワハラだ》 《ハンマーを投げてみろ、と言われたらやるのか》 などと非難の声が殺到した。 確かに無茶ぶりのように見えるが、もし湯浅選手がスーツ姿でなかったら、どうなっていただろうか。 室伏氏に批判的なスポーツライターは多いが、中にはこう語る人もいる。 「披露していたと思いますよ。『ブレイキン』とは元々そういうコンセプトのダンス競技で、実際の競技でも、1対1で交互に踊る『ソロバトル形式』で行われ、 DJが流す即興の音楽に合わせて2~3ラウンドずつ踊ります。一般的にはブレイクダンスで知られていて、歴史は古く、’70年代のアメリカ・ニューヨークのサウスブロンクス地区が発祥のストリートダンスです。 日本では1984年に公開されヒットした映画『ブレイクダンス』(Breakin’)で広く知られるようになりました。’18年のブエノスアイレスユースオリンピック(アルゼンチン)で初めて、ダンススポーツ競技種目として正式採用されています。ただ岸田首相のような年配の人には馴染みがなく、知ってもらうためにはいい機会だったと思います。環境が整っていたら踊っていたでしょう」(スポーツライター) 例えばレスリングや柔道の選手に、 「首相に技をかけてみてください」 空手の選手に、 「簡単な型を少し披露していただけますか」 とお願いした場合、断る選手はいないだろうという。 そうなっていたら、室伏氏もこんなに責められることもなかったのだろうが、しかし問題がないわけではない。それはスポーツ庁のトップであるにもかかわらず、『ブレイキン』について知識が足りなかった点だ。 「首相に紹介するときも“ブレイキング”と言ってましたからね。これは恥ずべきことです。それとあの言い方がダメだったんでしょうね。 選手に対しリスペクトが足りなかったのはもちろんですが、それ以上に“競技に対するリスペクト”がなかったんじゃないでしょうか。“場を和ますために~”ではなく、“首相もよく知らないと思うので、少し披露してもらえますか”、あるいは“今の気持ちを表現してもらえますか”だったら、無茶ぶりだ、とか失礼だとは言われなかったと思います」(同・スポーツライター) また、メダリストが首相を表敬訪問することに一部では疑問の声も上がっているが、 「オリンピックに関連して、税金も使われていますから、国民の代表でもある首相に報告するのは、選手も納得していると思います。スポーツと政治は全く無関係であるとは言えない時代になっています。スポーツ振興には政治の力も必要ですから」(スポーツ紙記者) という意見もある。 できるだけ多くの予算を獲得するために尽力するのもスポーツ庁長官の役割の一つだとすれば、政治家にすり寄るのも仕方ないことだと思えるが、最低でも競技名くらいは間違えないでほしいものだーー。
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