あまりに残念…。五輪で失望に終わった日本人(6)なぜトップ下? 本田や香川ではなく…。決定機を逃し続けた男
オリンピック(五輪)は、選手たちにとって自身の力を試す最高の舞台だ。しかし、その分、強烈なプレッシャーの中で実力を発揮できずに涙を呑む選手も少なくない。今回は、4年に一度の大舞台で思うような結果を残せなかったサッカー日本代表選手を紹介する。(スタッツはデータサイト『transfermarkt』を参照)
MF:谷口博之 生年月日:1985年6月27日 出場大会:北京(2008年) 出場記録:3試合0ゴール0アシスト 川崎フロンターレ、サガン鳥栖などでプレーした元日本代表MFは、オリンピックで大きなインパクトを残すことができなかった。 谷口博之は、センターバックから前線の攻撃的なポジションまで様々な役割をマルチにこなすユーティリティープレイヤーだ。同選手は2004年に川崎Fでプロデビューを果たし、2年目の2005シーズンから中盤の主力に定着。所属クラブでコンスタントに出場機会を得ていたことが評価され、2008年に開催された北京五輪に臨むU-23日本代表に選出された。 パリ五輪と同じく、反町康治監督に率いられたU-23日本代表はオーバーエイジを招集せず。チームには本田圭佑や香川真司など、のちにA代表を支えることになるヤングスターが多数名を連ねていた。 そんな才能あふれるチームに谷口はMF登録で参加。同選手は川崎Fでボランチとしてプレーしていたが、2006シーズンにリーグ戦13ゴールを奪うなど得点力にも定評がある選手だった。反町監督はそんな谷口の持ち味である攻撃性能を引き出すために、より攻撃的なポジションであるトップ下の位置で起用した。 しかしながら、決定的な場面での仕事を求められていた谷口は出場3試合でゴールを奪えず。決定機を外し、頭を抱え込む姿が繰り返し見られるなど、攻撃を活性化するどころかややブレーキになっていた。随所で豊富な運動量やフィジカルの強さを活かしたプレーを見せ、グループリーグ第2戦のナイジェリア代表戦(1-2)ではFW豊田陽平のゴールをアシストするなど悪い面ばかりではなかったが、トップ下で本田や香川らを抑えることに納得いくほどのインパクトを残したとは言い難い。日本はグループリーグ3試合で1得点4失点と得点力不足が露呈し、3戦全敗で北京を後にした。
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