「グラビア大嫌いだった」橋本マナミ、あとがなかった27歳のときの決意
グラビアの仕事は大嫌いだった
「20代も後半に差し掛かっていましたので、ほかの芸能事務所を受けに行っても『これから何をするんですか?』ってほとんど門前払いでした。そんな中、今の事務所(アービング)に入ることができたとき、デビューしたときにやっていたグラビアをもう一度やってみようという話になったんです」 ここで橋本は意外な事実を打ち明ける。 「実は10代のころは、グラビアって大嫌いだったんです。それって自分を良く見せようとか、背伸びした気持ちがあって無理していたからだと思うんです。でも20代後半になって、ありのまま、裸一貫で挑戦しようという気持ちで臨んだら楽しく思えて、今はこの仕事も大好きになったんです。そういう気持ちが見ている人にも伝わったのか、大きな反響があって、そこから色々なお仕事が広がっていきました」
大河ドラマへの熱い思い
雑誌等で妖艶な雰囲気を醸し出す橋本のグラビアは注目を集め、また独特の物言いも相まってバラエティー番組などで露出が増えていく。 さらに映画やドラマへの出演も果たし、前述の大河ドラマ『真田丸』でも細川忠興の夫人ガラシャ役として評価を得る。 「大河は19歳のときに『武蔵 MUSASHI』に千姫役で出演させていただいていたのですが、セリフもなく、登場シーンも少なかったんです。でもすごく刺激を受けた現場で、いつかまた戻ってきたいと思って、日本舞踊を習ったり、着物の着付けも自分でできるように習ったりしていました」と、不遇の時代に自らを高めるためにやっていたことがいま報われていると胸を張る。 本作では、橋爪功演じるインチキ映画プロデューサーの愛人役として、しっかりとスクリーンに爪痕を残している橋本。「愛人キャラ」としてブレイクした彼女が、初めて愛人役を演じるというのは、何ともいえず興味深いが“お芝居”にこだわってきた橋本の愛人役をぜひ堪能してもらいたい。 (取材・文:磯部正和 写真:山本宏樹/deltaphoto) (ヘアメイク:mahiro(エムズアップ)) (スタイリスト:吉永希) --------------------------------- ■橋本マナミ(はしもと・まなみ) 1984年8月8日生まれ。山形県出身。最新作映画『破門 ふたりのヤクビョーガミ』では、橋爪功演じる映画プロデューサー・小清水の愛人として、佐々木蔵之介演じるやくざの桑原から追い込みをかけられる女性を演じる。橋本は橋爪と佐々木との共演に「最初はお二人とも目も合わせてくれずに怖い人かと思っていましたが、しゃべるととてもチャーミングで、楽しい現場でした」と撮影を振り返ると「関西弁の演技で足を引っ張ってはいけないので、すごく練習しました。そこを見てほしいです」と見どころをアピールした。