【新型スイフト試乗】新開発エンジンの完成度は高い。では先代継承ボディ&シャシーの乗り心地は?
スズキのグローバルBセグメントハッチバック「スイフト」の新型となる五代目(スズキ公式呼称では四代目)が、CVT車・5速MT車とも発売。日本の公道を走り始めた。プラットフォームを先代よりキャリーオーバーしつつ、パワートレインとADASを一新した新型を、千葉県木更津市内の一般道や高速道路で走らせてみると…? 【写真をみる】新型スイフトは新開発の1.2L 3気筒エンジンを搭載する。※本文中に画像が表示されない場合はこちらをクリック REPORT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu) PHOTO●井上誠(INOUE Makoto)/スズキ
左右の揺れは抑えられ安定感は高いが、リヤからの突き上げが気になる?
今だからこそ正直に話すと、発表前に催された事前取材会の際、撮影のために会場内をほんの少し、ゆっくり走っただけで、乗り心地は硬めのフィーリングだろうと予感はしていた。 とはいえ、事前取材の段階では公道を走ることを想定していないので、「タイヤ空気圧が工場出荷時のままなのかもしれない」と、自分に言い聞かせていた。ところが今回、千葉県木更津市内を拠点とした試乗会で公道を走ってみても印象は全く変わらず、乗り心地が明らかに先代モデルや先代「スポーツ」と比較しても硬い。特にリヤからの突き上げが強い。 これは、取材に同行した編集者とカメラマンも、同乗して走り出した瞬間、異口同音に「これは乗り心地が硬いなあ」と印象を語っていたので、決して気のせいではないだろう。 かように第一印象はお世辞にも靭やかな乗り心地とは言えなかったが、公道での走りの撮影が一段落したところで、今度は一人で試乗へ。その走りをつぶさにチェックすることにした。 まず問題の乗り心地に関しては、3人乗車から1人乗車になった後も劇的には変化せず、路面の凹凸の大小を問わず、突き上げを正直に乗員へと伝えてくる。テスト車両の走行距離は800km強と、まだまだ慣らし運転の途中というレベルだが、それを差し引いても決して褒められたものではない。 だが、じっくり観察すると、体感する突き上げの割には車体が前後上下左右に揺すられる量も躍度も大きくなく、視線のブレも、とりわけ乗り物酔いに直結しやすい左右の揺れは抑えられているのが見えてくる。 またハンドリングは、ロールの量・速度とも適度に抑えられているうえ、車重が先代より50kg重くなっているにも関わらず軽快で、腕のあるドライバーがスタビリティコントロールをカットした状態でサーキットなどを限界走行すれば、意図的にオーバーステアを起こしやすいコントロール性の良さを感じられる。だが安定性は決して低くなく、多少ラフな操作をした程度であれば挙動が破綻する傾向は見られなかった。
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