発達障害の人が見ている世界は「白か黒」……取材で知った「周囲とのすれ違い」を引き起こす2つの「重大特性」
「あの人」の特徴……「判断は白か黒。中間はない」
「あの人」は、何事も二元論で判断する傾向があります。 「いい/悪い」 「好き/嫌い」 「0点/100点」 といったふうに判断しがちで、「ほどほど」「この仕事の出来は 60 点」「まあいいか」といった、中間の評価がなかなかできません。 人間関係も同じで、「あの人」は無意識のうちに周囲を「敵」と「味方」に分けて見ていることが少なくありません。 加えて「あの人」には、こんな傾向もあります。 ・味方に裏切られたと感じたら、すぐに敵として認定する(味方→敵への変化はある) ・「敵」認定された人が好意を示しても敵のまま(敵→味方はない) 「味方の言うことは聞くが、敵の言うことには反発する」というのも、「あの人」にはよくあるパターン。なので、周囲の人はなるべく「敵」に分類されないように気をつけたいところです。 しかし、諫(いさ)めたり止めたりする立場の人(たとえば配偶者や直属の上司など)は、どんなに「あの人」のためを考えていても「敵」認定されやすいのが難しいところです。 たとえば「ここをこう直してほしい」と「こうすべきだ」という指示や注意は、「あの人」にとってはネガティブな情報なので、繰り返すうちいつの間にか「敵」認定されてしまいかねません。 どうすればいいか、専門家に教えていただいたコツを1つ、【後編】ネガティブ情報は「サンドイッチ」で伝える! 発達障害の専門家に教えてもらった上手な伝え方「パワートーク」で紹介します。
野波 ツナ(漫画家)