香港の飲茶店「添好運」が新コンセプトの旗艦店 点心以外のメニューも提供
「世界で一番安いミシュラン獲得の点心専門店」として知られる「添好運」が10月16日、香港・尖沙咀のショッピングモール「K11 Art Mall」(Shop 119, 1/F, K11 Art Mall, Tsim Sha Tsui)に新しいコンセプトの旗艦店をオープンした。点心以外のメニューも提供する。(香港経済新聞) 【写真】「現代的なデザインと伝統的な中国の美学の融合」をコンセプトにした旗艦店の内装 2009年創業の同店は、その場で調理する点心専門店として、これまで香港内で5店舗を展開してきた。開業から1年でミシュランの星を獲得し「世界で最も手頃な価格のミシュラン店」と呼ばれるなど世界的にも話題になり、アジアや欧米など、世界各地に出店。2018年には東京にも進出し、直近では、関西初進出となる大阪にも日本国内4号店をオープンしている。 フィリピン最大手のファストフード店「Jollibee(ジョリビー)」を経営する「Jollibee Foods Corporation(JFC)」が、2018年より同ブランドの香港以外の地域での経営権を取得していたが、このほど香港の経営権についても、現在のオーナーであるTitan Fundから100%所有権を取得し、完全子会社化することが発表された。 「現代的なデザインと伝統的な中国の美学の融合」をコンセプトにした旗艦店の内装は、ひすい色とゴールドを基調に、温かみのある木材を合わせた。店内の雰囲気からも香港文化が体感できるよう、力強い作風で知られる香港の書道家・華戈さんのアートを店内に飾り、麻雀の牌をタイルのように敷き詰めた、写真スポットにもなる壁も用意している。3500平方フィートを超える店内に100席以上を設ける。 メニューは、「酥皮●叉燒包(ベイクドBBQポークバン)」(3個、40香港ドル)や、「晶瑩鮮蝦餃(エビ蒸し餃子)」(4個、50香港ドル)など、既存店定番の点心のほかに、新たに炒め物やシーフード料理など、香港の代表的な料理を加え、合わせて60種類以上を用意。新たなメニューの開発には香港料理のシェフから成るコンサルティングチームを招き、伝統的な香港料理のテイストを取り入れたという。 香港で定番のロースト料理「蜜汁叉燒」(188香港ドル)は、赤身と脂のバランスのいい豚肩肉を使い、自家製ソースに漬け込んだ後、肉汁を閉じ込めながらローストし、最後に麦芽糖でコーティングして風味を引き立てる。昔ながらの香港料理である「家郷梅菜●扣肉(からし菜と豚バラ肉の煮込み)」(128香港ドル)には、香港のローカル食材を使う。香港・石澳(Shek O)産のからし菜と豚バラ肉を2時間半以上煮込むことで、「肉のコクとからし菜の爽やかな香りとシャキシャキした食感」を生み出す。 高級食材を使ったメニューも用意。ロブスターを丸ごと使い、カリカリの中華麺と共に豆●ソースをかけた豪快な見た目の「原隻新鮮龍蝦豆●脆生麺」(298香港ドル)や、金華ハムのスープで煮込んだアワビを鶏肉と一緒に中華まん風のタルトにのせた創作点心「原隻鮑魚鶏粒盞」(2個、88香港ドル)など幅広い料理を提供する。 営業時間は11時~23時。 ●=火へんに局、●=火へんに悶、●=豆へんに支。
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