肌質ぷるぷる。しかも自然治癒するロボット用の皮膚がすごい
培養皮膚をロボットに貼り付け
そんな培養皮膚をロボットの顔のモデルに載せて、にっこりさせてるのが記事冒頭のGIFです。見た目が気持ちいいか気持ち悪いかは別として、ぷるぷるした皮膚が内部のモデルにしっかりくっついて、連動しているのがわかります。 一方、うまくいかないと下の画像みたいになります。左は「穴型アンカー構造」を使わずに顔のモデルを動かした場合で、培養皮膚がモデルから外れてしまっています。右は培養中に「穴型アンカー構造」を使わず、縮んでしまった顔です。 皮膚がモデルとくっつけなくて、表情も悲しげですね。
自己修復するロボットの実現へ
論文には以下のような記述もあります。 「ロボットを覆う素材として皮膚の同等物を使うことの主な優位性は、自己修復能力である。 自己修復可能な他の素材は、切断面への接着を起こすトリガーとして熱や圧力を必要とするが、皮膚同等物はトリガーなしで、細胞増殖を通じて損傷部を再生できる」 つまり外部の力がなくても、傷ついたら自力で直せてしまうロボットをいつか実現したいってことですよね。それってすごい夢であると同時に、傷をすぐ再生して絶対に倒せない無敵キャラみたいなものを想起してしまうんですが、大丈夫でしょうか…? 英国の作家ネイト・クロウリー氏も不穏さを感じたのか、「ロボットや皮膚について書いたことで知られるSF作家の私より:お願いだから、ロボットに皮膚を与えないでくれ」とポストしています。 一方「私としては、この皮膚をまとった、連続殺人君主を歓迎したい」と、恐怖まじりに称賛する声もあります。 たしかに、こんなスケキヨみたいなロボットに超人工知能が備わって、人類に立ち向かってきたらどうしましょうかね。でも、少なくともロボットたちは、滅びゆく人類を、ぷるぷるした笑顔で見送ってくれそうです…。
福田ミホ