勝利まであと1点 長崎県勢・鎮西学院が東亜学園に逆転負け 春高バレー
バレーボールの第77回全日本高校選手権(春高)第2日は6日、東京体育館で男女の2回戦が行われ、長崎県勢は男子の鎮西学院が東亜学園(東京)に1-2で逆転負けした。 鎮西学院は第1セット、OH園田や山本の強打、MB吉武の速攻などで着実に加点。19-14から5連続得点してリードを広げ、25-16で先取した。第2セットは終盤までもつれる展開。25-24とマッチポイントを握ったが、3連続得点されて25-27で落とした。第3セットは山本を中心に粘ったが、相手のコンビバレーに苦しみ、21-25で逃げ切られた。 男子はこのほか、3連覇を目指す第1シードの駿台学園(東京)が札幌大谷(北海道)を2-0で退け、第2~4シードの鎮西(熊本)、東福岡、福井工大福井も順当に3回戦に進んだ。女子はインターハイ王者の金蘭会(大阪)が人間環境大岡崎(愛知)に2-1で競り勝った。V2を狙う第1シードの就実(岡山)は富士見(静岡)にストレート勝ちした。 第3日は7日、同体育館で男女の3回戦と準々決勝を実施する。 ◎「あと1点」から逆転負け 悔しい逆転負けに涙が止まらなかった。勝利まであと1点に迫っていた男子の鎮西学院は、東亜学園(東京)に土壇場で試合をひっくり返されて2回戦で姿を消した。主将のエース山本は「勝てた試合だった。自分がしっかり決めとけば…」と自らを責めた。 相手の難しいサーブをリベロ本田らが好レシーブでセッター東に返し、OH山本、園田が決める。サーブで後方を狙って陣形を崩し、タイミング良く跳んでブロック。理想的な展開で第1セットを25-16で奪った。戸田監督も「流れはうちにあった」と手応えをつかめる内容だった。 だが、伝統校は簡単に勝たせてくれなかった。一進一退の攻防で迎えた第2セット終盤。セッター東のダイレクトスパイク、OH梶山のエンドラインぎりぎりのサービスエースで25-24。このマッチポイントになったところで「気持ちが焦ってしまった」(山本)。 連続失点して第2セットを取り返されさると、第3セットは地元の応援に背中を押された相手がリードする展開に。最後まで粘りは見せたが、21-25で力尽きた。 今季のチームは昨年1月の県新人大会、4月の県春季選手権で決勝にさえ進めなかった。それでも、下を向かずに朝練習や砂浜での鍛錬を重ね、インターハイと春高の切符を手にした。目標の4強には届かなかったが、戸田監督は「選手たちは3年間、よく頑張ってくれた。ここまできたことを誇ってほしい」と大きく成長した教え子たちをたたえ、ねぎらった。