送り火、夜空を焦がす 弧を描く炎で先祖を供養「北山の火振り」 日置・東市来
鹿児島県日置市東市来の北山集落に伝わる盆行事「北山の火振り」が15日夜、北山慰霊堂前広場であった。夜空に大きな弧を描く送り火を、住民らが見守った。 【写真】〈別カット〉夜空に大きな弧を描くたいまつの火=15日午後7時45分、日置市東市来町養母
北山自治会の保存会メンバーら約30人が、同日朝に切り出した長さ7~10メートルの竹約25本の先にたいまつを付け、午後7時ごろから次々と点火した。1本を2~4人がかりで大きく振ってしならせると、火の粉が舞い上がった。 保存会によると、先祖や無縁仏を供養し、無病息災を祈る行事で、200年以上の歴史があるとされる。祖父と参加した東市来中学校2年の米澤ティミラ獅栄南(しぇなん)さんは「先祖を送るため、一生懸命に竹を振った。火の粉が飛んできて、熱くて大変だった」と話した。
南日本新聞 | 鹿児島