真田広之「私の人生に関わってくれた全ての人に感謝」 ゴールデン・グローブ賞で「SHOGUN 将軍」が作品賞など4冠、真田は日本人初の主演男優賞
優れた映画やドラマを表彰する米国の「第82回ゴールデン・グローブ賞」の発表・授賞式が5日(日本時間6日)、カリフォルニア州ビバリーヒルズで開かれ、俳優の真田広之(64)が主演・プロデュースを務めた時代劇「SHOGUN 将軍」が、テレビドラマ部門の作品賞を獲得した。真田も日本人初の主演男優賞に選ばれるなど、4冠を受賞。昨年の米テレビ界最高の栄誉、エミー賞に続く快挙に、真田は英語で感謝のスピーチをした。 「SHOGUN-」が、年の初めに再び国際的な快挙達成だ。共演したニュージーランド生まれの日本人女優、アンナ・サワイ(32)も主演女優賞、浅野忠信(51)も日本人初の助演男優賞を受賞。ノミネートされた4つの賞を勝ち取った。 20年近く米国を拠点とする真田。授賞式で「作品のクルーやキャスト、私の人生に関わってくれた全ての人に感謝します」と笑顔でスピーチ。リアリティーあふれる時代劇を追求した結果の受賞とあって、世界中の若い俳優や制作者に向け「自分を信じて頑張ってください。ネバーギブアップ!」と熱いエールを送った。 同作は昨年9月に発表された米テレビ界最高の栄誉とされる「第76回エミー賞」でも、作品賞や主演男優、主演女優の各賞など18冠を獲得したばかり。今回の授賞式でサワイは「良い脚本のおかげ」と強調し、エミー賞では選にもれた浅野は「この賞は私にとって、とても大きな贈り物です」と感激にひたった。 米作家のベストセラー小説が原作で、「関ケ原の戦い」を前に戦国武将らの人間模様を描いた。真田は徳川家康をモデルにした主人公の武将、サワイはこの武将の家臣となった英国人航海士と情を通じる通訳、浅野は主人公の側近の野心家を演じた。 米ディズニー傘下のFXが制作。自然の豊かなカナダで主に撮影された。従来の外国発日本の時代劇にありがちな中華風〝なんちゃって〟観を脱すべく、真田は衣装や小道具、大道具、所作や殺陣などに日本人の専門家を起用。せりふの大半が日本語で武士道精神も含め本物の日本文化を意識、CGも駆使して迫力十分のスケールの大きい作品に仕上がった。 日本ではディズニープラスで配信中(全10話)で、シーズン2、3の制作がすでに決定。「世界のサナダ」の手腕がますます期待される。