「単身渡米」してピアノ修行、世界的作家ヘンリー・ミラーと42歳差婚…!波乱万丈を生きる90歳《日本最高齢ピアニスト》が明かした「意外な夢」
日本最高齢のピアニスト、ホキ徳田、90歳。(※徳は旧字) 彼女は六本木のライブハウスなどで月に2回ほど、その他もゲストで出演するなど、積極的にライブ活動を行っている。とにかく元気。パワフルすぎるミュージシャンだ。 【写真】美しすぎる「世界5大長寿地」【ブルーゾーン】の町と風景 3歳からピアノを学び、父親の仕事の関係でテレビやラジオとも縁があった。テレビ黎明期から付き合いがあるのは同い年の黒柳徹子だ。テレビや映画などで活躍した後は、小橋智子らとともにコーラスグループ「スリー・バブルズ」を結成、日劇ミュージックホールなどで活躍した。 前編記事『「練習?一度もしたことないね」「ピアノより相撲と『暴れん坊将軍』」黒柳徹子や永六輔らと共演…90歳《日本最高齢ピアニスト》の「パワフル人生」』に続き、ホキさんの驚きのエピソードを紹介する。
世界的作家と42歳差で結婚
運命を変えたのは、音楽を極めるため、1965年に単身でアメリカに渡ってからだ。 『北回帰線』などの大ベストセラーで知られる世界的作家ヘンリー・ミラーと恋に落ち、結婚する。ヘンリー・ミラーにとっては、なんと8番目の妻だった。 ホキ「いやいや、恋愛なんてとんでもない。性についてもガンガン書くからどれだけセクシーな人かと思ったんだけど、ただのお爺ちゃんだった。私が30歳、彼が72歳ですよ。あの人と寝たり子どもを生んだりするくらいなら、舌を嚙み切ろうと思ったぐらい。だって爺さんだもん。正直、永住権欲しさに結婚したのよ。 彼は日本が好きで、『インペリアル・ガーデン』っていう私がピアノを弾いていたお店にしょっちゅう見えて、そこで知り合ったの。初めは世界的に有名な作家だなんて知らなかった。 ビートルズのメンバー全員がヘンリーのファンだったの。わざわざヘンリーに会いにリンゴ・スターが家まで来たこともあったけど、さすがにあの時は驚いたね」
年上の夫には本命女性がいたが……
ところが、世界的作家を夫にするということは、なかなか一筋縄ではいかなかったという。 「ヘンリーには本命がいたの。そりゃ8回も結婚するような男だからね。アナイス・ニンっていうフランス人の女性作家。彼女が日本人のような作務衣を着た男性と一緒になっていたから、ヘンリーは、そんなアナイス・ニンに対抗するために私を選んだんじゃないかしら。まあ私は永住権が欲しかっただけだから、どっちでもいいんですけど。 とにかく、ヘンリーとアナイス・ニンの恋の中継ぎをしたようなものなんです。とはいえ、いまはヘンリー・ミラーの年金で生活させてもらっているので、ありがたいですよ。しかも円安(笑)」