デジタルウェルビーイングって?スマホづけ生活はやめた方がいい理由|CLASSY.
▶︎大事なのは「しっかり眠る」こと!まずは過剰になったオレキシンを抑えて 質のいい睡眠をとることは脳の疲れが取れるだけでなく、脳の中で「無駄な情報を捨てる」「整理整頓」「ひらめきや創造」という作業を行ってくれます。スマホやPCを使いすぎると、脳で覚醒を促すオレキシンというホルモンが増えてしまい、睡眠を阻害します。オレキシンを抑制し睡眠モードに促すメラトニンを分泌させるためには、日中のうちにセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンの3つのホルモンを活性化させることが重要。セロトニンは掃除、野菜の千切りなどリズミカルな動きから、ノルアドレナリンは通勤や散歩、水泳など体が心地よく疲れる程度に動くことから、ドーパミンは人のためになる行動をし、感謝されることで分泌されます。
▶︎睡眠・日光・適度な運動で「デジタルウェルビーイング」 スマホを使いすぎたり、情報過多で疲れた脳をメンテナンスするには、質のいい睡眠と頭をボーッとさせるという2点が大切。睡眠のためには日光、特に朝日をガラス越しではなく直射日光で浴びましょう。日焼けが気になるなら、手のひらを毎朝5分太陽に当てるだけでもOK。リズム運動も睡眠に効果的。散歩、水泳はもちろん、掃除や靴磨き、キャベツの千切りなどといった家事も含まれます。脳を休めるには座禅や瞑想のほか、花や潮の香り、虫の声、波の音など自然に触れて五感を使いながらボンヤリと過ごすのもとても効果的です。遠出をしなくても、近くの公園やビルの屋上でのんびり過ごすだけでも、脳が休まりますよ。
お話を伺ったのは…脳神経外科医 奥村 歩さん
日本脳神経外科学会専門医、おくむらメモリークリニック理事長。『スマホ脳の処方箋』など著書累計部数は30万部。スマホ依存症にも詳しく、脳の疲れと認知症との関連についての発信や、メディアからの取材も多い。 イラスト/マコカワイ 撮影/杉本大希 取材/加藤みれい 編集/中畑有理 再構成/Bravoworks,Inc.