年収300万円28歳派遣社員が絶句…コロナバブルで投資に目覚めた男の「ヤバすぎる末路」
全てが最悪
さっそく証券口座を開設した高岡さんは、友人に言われるまま、Twitterでフォロワー数の多い投資系インフルエンサーをフォローしていきました。 こうして「SNS投資家」の一人となった高岡さん。まずは当時話題となっていたテスラに加え、GAFAMの株を購入。また、インフルエンサーの一人が強く勧めていたモデルナの株も加えて計350万円分購入しました。モデルナは、いわずとしれたのちにコロナワクチン開発に成功する米国企業です。 この時はタイミングも良く、購入した株はどんどん値上がりしていきました。最初の350万円は、なんと3か月ほどで500万円にまで膨れ上がります。 これに気を良くした高岡さん。さらに手持ちの資金を追加することに、もう500万円を追加して、計1000万円での運用を開始します。 ところが、追加したタイミングも銘柄も最悪でした。 だんだん欲が出てきて、値動きのマイルドなGAFAMではなく、テスラやモデルナといった話題の株に集中的に資金を投じていた高岡さん。なぜかこれらの株は、高岡さんが買った時をピークにして、株価が下落に転じます。2020年秋のことでした。 「なぜ、俺が買うと落ちるんだ」 やり場のない怒りに震える高岡さん。1000万円の投資資金は、750万円にまで減ってしまいます。せっかく大きく儲けたお金もすべて失い、収支はなんとマイナス100万円。 とはいえ、まだ傷の浅いこの段階で、やり方を変えていればよかったのですが……。 高岡さんの最大の失敗は、リスクの高い運用をしてしまったことでしょう。投資は重要な資産運用の手段ですが、同時にリスクもあることを認識する必要があります。 高岡さんのような事態に陥らないように、適切な知識を身につけましょう。 <【後編】28歳派遣社員の独身男性が青ざめた…実家住みで貯めた「950万円」で株を買ったら「とんでもないこと」に>では、引き続き高岡さんのその後についてご紹介します。
平谷 啓一(FP・人生相談師)