プレジデンツ・カップ第３日のペア戦、グリーン上で拳を握る世界選抜の松山英樹＝９月２８日、カナダ・モントリオール（ＡＦＰ時事）

　【ニューヨーク時事】米男子ゴルフで松山英樹は今季2勝を挙げ、パリ五輪では銅メダルを獲得するなど意義深いシーズンを送った。 【写真】プレジデンツ・カップ第3日のペア戦、厳しい表情を見せる松山英樹 　昨年末に46位だった世界ランキングはぐんぐん上昇し、最新ランクは7位。2021年マスターズ・トーナメントの覇者は、時に背中や首の痛み、体調不良とも闘いながらも復活を印象づけた。 　2月のジェネシス招待で2年ぶりの米ツアー制覇。8月にパリ五輪で日本男子初のメダルをつかむと、フェデックス・セントジュード選手権を制し、米ツアーで節目の10勝目。自身が持つアジア勢最多優勝回数を更新した。 　9月にカナダ・モントリオールで行われた米国選抜と世界選抜（欧州を除く）の対抗戦、プレジデンツ・カップには、世界選抜のランク最上位の立場で出場。チームとしては10大会連続で敗れたが、松山自身は最終日のシングルスのマッチプレーで、世界ランキング1位のスコッティー・シェフラーを破ってみせた。 　前の日は不調でペアでの試合に2戦とも敗れ、「ゴルフをやめたいぐらい」の心境に陥ったという。ただ、勝負が始まる前には「絶対に勝ってやる」と立ち直った。時折、観客に一層の声援を求めるジェスチャーを見せたのが印象的。高い集中力と強い気持ちでエース対決を僅差で制した。 　松山は24日に千葉・アコーディア習志野CCで開幕するZOZOチャンピオンシップに出場予定。3年前に優勝した大会で「もう一度勝てるように全力を尽くす」と頼もしいコメントを発表している。日本国内のファンにとっては、松山の勇姿を直接見られる貴重な機会になる。