6割以上の親が不安に 子供の「スマホ依存」は防げるのか?
THE PAGE
信州大学の入学式で、学長が新入生に「スマホやめますか、それとも信大生やめますか」と語りかけ、ネットでも大きな話題になった。また、東京都の調査では、子供にスマートフォンを持たせる東京都内の保護者の6割以上が子供の「スマホ依存」に不安を感じていることが分かった。スマートフォンの「やりすぎ」が、学業に悪影響を与えるのではないかと懸念する声は少なくない。そもそも、スマホ依存とはどのような状態をさすのか。そして、子供のスマホ依存を防ぐ策はあるのか? 日本で数少ないネット依存治療部門を開設し、インターネット依存の治療に取り組む横須賀市の久里浜医療センターの中山秀紀医師に話を聞いた。 ※インタビューのダイジェスト動画は、当ページ内の動画プレイヤーからご覧ください。 以下、インタビューの要約
インターネット依存の診療を始めたきっかけは?
久里浜医療センターにくる前は、盛岡市立病院で精神科一般を担当していましたが、2010年の6月にここにきて、アルコール依存症の治療を担当していました。2011年の終わり頃からインターネット依存もやるようになりましたね。 2008年の厚労省の調査で成人のネット依存・問題使用者が約270万人存在すると推計されており、多くの人にネット使用に問題があることがわかりました。また、世界的にもインターネット依存の問題が言われるようになり、それで、外来を始めた次第です。
「ネット依存」と「スマホ依存」、どう違うのですか?
インターネットをどんなツールで使うかという違いです。ネットをタブレットでみれば、タブレット依存、パソコンでみればパソコン依存になるし、スマートフォンであれば、スマホ依存になる。ただし、スマホに依存していても、ネットにつながっているときもあれば、そうでない時もあります。基本的には、使っている機器の問題ですね。
スマホ依存で、何をやっているのでしょうか。
一番多いのは、ゲームですね。オンラインゲームは依存度が高いです。「エンドレス」、限りなく続くものですからね。ほかには、メールやネット電話で依存的になるというケースもあります。