高島屋「原因の特定は不可能」 さらなる原因究明は行わず クリスマスケーキ“崩壊”
日テレNEWS NNN
クリスマスケーキが崩れた状態で客に届いた問題で、高島屋が27日に会見を開きました。製造や配送などの過程を調査した結果、「原因の特定は不可能」と結論づけました。 ◇ 冷凍クリスマスケーキを監修した当事者の1人として、「レ・サンス」の渡辺健善オーナーシェフは客と向きあい続けてきました。 高島屋の“冷凍ケーキ”を監修 レ・サンス 渡辺健善オーナーシェフ(27日) 「これで“幕引き”になっているので、僕も真実を知りたい。どこかで何かは起きているのは間違いないので」 オンラインストアで販売した冷凍のクリスマスケーキ2879個のうち、形が崩れるなど807個が破損したことがわかった“高島屋クリスマスケーキ騒動”。クリスマスイブの24日以降、SNSに投稿が殺到するなどして事態が判明してから4日目を迎えた27日、高島屋が初めて記者会見を行いました。 高島屋 横山和久専務 「多くのお客さまの期待を裏切る結果となってしまったこと、誠に申し訳ございませんでした。深くお詫び申し上げます」 集まった多くの記者の最大の関心は、“いつどこでケーキが崩れたか”でした。 フリル状のクリームが特徴的な今回の「冷凍ケーキ」は、高島屋から依頼を受けたシェフがデザインなどを監修し、埼玉の「菓子メーカー」が製造。冷凍したケーキの配送は「ヤマト運輸」が請け負っていました。 そして27日、高島屋が出した“結論”は―― 高島屋 横山和久専務 「総合的に確認した結果、誠に遺憾ながら、原因の特定をすることは不可能という判断に至った」 原因の特定は「不可能」。製造した埼玉の菓子メーカーや配送を請け負った「ヤマト運輸」に調査を行っても原因がわからなかったと結論づけ、今後さらなる原因究明も行わないとしたのです。 一方、会見で新事実も明かされました。 高島屋 横山和久専務 「イチゴの入荷が遅れたために凍結期間が短くなった」 去年は2週間かけていたケーキの凍結期間を今年は約1日に短縮。ただ、中心部分の温度は規定通りで完全に凍結していたとしています。 今回の高島屋の対応に被害者からは「原因不明と決めつけるのが早すぎる」「原因がわからないままだと今後、食品を高島屋から注文するのも難しくなる」という声があがっています。 食の安全に詳しい専門家も―― 食の安全に詳しい垣田達哉さん 「一番問題なのは、原因が解明できていないと来年も同じことが起きる。信用問題になるのではないかという気がするから、ぜひ検証していただきたい」 1年に1度のクリスマス。おいしいケーキを届けたいと監修をしたシェフは―― 高島屋の“冷凍ケーキ”を監修 レ・サンス 渡辺健善オーナーシェフ 「僕も一生懸命作って、工場も聞いたら『工場で一生懸命作っていた人が泣いていたよ』って言われて。お客さんが一番の被害者だし」 きちんと説明したいという気持ちが強いからこそ―― 高島屋の“冷凍ケーキ”を監修 レ・サンス 渡辺健善オーナーシェフ 「あそこまで崩れているのに原因がわからないのは本当に腑に落ちないです。今も腑に落ちないです。僕もそれが本当に悔しいです」 今回の高島屋の“幕引き”を当事者の1人として悔しく感じているということです。