【高校ラグビー】はたして決勝に勝ち進むのは?ベスト4に進んだ桐蔭学園・佐賀工・東福岡・大阪桐蔭の準々決勝の熱戦を振り返る きょう準決勝!
大型FW擁する東福岡相手に2トライを奪った茗渓学園・川村選手は「(BKだけでなくFWも力がある)違う茗渓を見せられた。(敗れてしまったが)自分(自身)はやり切れた。花園は楽しかった」と話すと、充実した表情とともに、花園を後にしました。
【第4試合:流経大柏(千葉)× 大阪桐蔭(大阪)】
この一戦も、両チームがそれぞれの強みを発揮した手に汗握る展開になります。試合の主導権を握ったのは大阪桐蔭。強靭なフィジカルをベースに接点での強さを見せて、流経大柏陣内深くまで攻め込みます。開始直後にペナルティゴールで先制を許したものの、14分には流経大柏のゴールラインまで10mからモールを一気に押し込んでHO西野陽選手がトライ。ゴールも決めて7対3と逆転します。その後もFWで圧力をかけて攻め続ける大阪桐蔭。しかし、流経大柏も持ち味の粘り強いディフェンスで対抗し、さらに少ないチャンスを得点に結びつけていきます。22分にペナルティゴールで1点差に迫ると、前半終了間際の30分、攻め続けていた大阪桐蔭のミスをついて逆襲します。自陣10mライン付近でボールを確保した流経大柏のLO阿部虎生選手が素晴らしいランニング。次々とタックルをかわして大阪桐蔭のゴールラインに迫ります。このビッグプレーに周りの選手が反応。大きな展開から最後はFB丸岡大地斗選手がトライ。ゴールも決めて13対7と逆転して前半を終了します。 一方、終始FW戦で優位に立っていた大阪桐蔭は落ち着いていました。後半の開始2分、接点でプレッシャーをかけて流経大柏陣内深くまで攻め込むと、再びラインアウトからのモールを押し込んで西野選手がトライ。13対12となって1点差に迫ると、プレッシャーのかかる難しい角度のキックを上田倭楓選手が決めて13対14と再逆転に成功します。その後もFWで圧力をかけてじわじわと攻め続ける大阪桐蔭。しかし、差はわずかに1点。1つのミスも許されない緊迫した展開が続きます。それでも、後半の29分、再び圧力をかけて、流経大柏の反則からゴール前5m地点でラインアウトのチャンスをつくると、再びモールを押し込んで西野選手がこの日3本目のトライ。6点に差を広げます。それでも1チャンスで逆転があり得る点差。流経大柏も最後のキックオフにかけてボールの確保を狙いますが、惜しくもノックオン。そのまま逃げ切った大阪桐蔭、Bシードからただ1校、大阪代表の底力を見せてベスト4に勝ち残りました。
【1月5日(準決勝)】 ・桐蔭学園(神奈川) 対 大阪桐蔭(大阪) ・佐賀工(佐賀) 対 東福岡(福岡) 準決勝で優勝候補の桐蔭学園に挑む大阪桐蔭・林田力主将は「どこのチームと当たっても、自分たちのラグビーを貫けば勝てる自信はある。次の試合もフルファイトで戦いたい」と抱負を語りました。第2試合は東福岡と佐賀工で、Aシード同士の九州対決となりました。そして決勝戦は1月7日(日)午後2時から。準決勝を勝ち上がった2校による栄光の座をかけた最後の戦いが行われます。 (MBSスポーツ解説委員 宮前 徳弘)