【高校ラグビー】はたして決勝に勝ち進むのは?ベスト4に進んだ桐蔭学園・佐賀工・東福岡・大阪桐蔭の準々決勝の熱戦を振り返る きょう準決勝!
【第2試合:中部大春日丘(愛知)× 佐賀工(佐賀) 】
序盤からAシードの佐賀工が主導権を握ります。開始1分、6分と2つのトライで14対0とリードを奪います。一方の中部大春日丘も徐々に反撃。コンタクトの強さをベースに、しっかりと体を当てて前に進んでいく自分たちの戦いを取り戻すと、11分、20分とペナルティゴールに成功し、14対6と、8点差まで追い上げます。それでも、佐賀工は慌てません。試合の流れの中で重要な前半終了間際と後半開始直後に得点を加えて、24対6。このまま佐賀工が押し切るかと思われました。 しかし、ここで中部大春日丘のキャプテン福田大和選手がチームメートを鼓舞するビッグタックル。キャプテン渾身のタックルで勢いを取り戻した中部大春日丘、このあと強烈な追い上げを見せます。14分、チームの中で最も縦へ強い選手と信頼を寄せるNO8浜浦幸太郎選手のトライで13点差に迫ると、ロスタイムに突入した31分には、粘り強くボールをつないでLO中岡碧人選手がトライ。コンバージョンのゴールが決まれば、1チャンスで逆転可能な6点差。しかし、キックは右にそれてゴールならず。逆にラスト1プレイで佐賀工がダメ押しのトライを奪って熱戦に決着をつけました。 中部大春日丘の宮地真監督は「開始直後に奪われた2つのトライが痛かった。それだけ佐賀工さんの集中力が素晴らしかった」と語ったうえで、「キャプテンを中心に、今まで指導してきた中で3本の中に入るぐらい成長を見せてくれたいいチームだった」と最後の最後まで奮闘したチームを称えました。
【第3試合:東福岡(福岡)× 茗渓学園(茨城)】
これまで幾度となく名勝負を演じてきた両チームの対戦は、今までとは違ったお互いの持ち味が発揮された好勝負に。高い個人スキルをベースに抜群の決定力を誇る東福岡と、華麗なパス回しからのハンドリングラグビーのイメージが強い茗渓学園。しかし、この日は両チームFW陣のプライドが激突する戦いとなります。 一進一退の攻防から前半8分、東福岡がSO井上晴生選手のトライで先制すると、茗渓学園も16分、ゴール前のモールをしっかりと押し込んでHO川村航平選手がトライ。5対5の同点に追いつきます。やられたらやり返す。25分、今度は東福岡のFW陣が力を見せます。茗渓ゴールラインまで5mの地点、相手ボールのラインアウトに対してFW陣が一体となってプレッシャーをかけると、そのまま押し込んでターンオーバー。このボールにSH利守晴選手が素早く反応してインゴールに飛び込みます。ゴールも決めて12対5。東福岡は後半12分にも力強い縦突進の連続から最後はLO坪根章晃選手がタックルをはねのけてトライ。19対5と差を広げます。 それでも茗渓学園はあきらめません。強烈なタックルを連発して東福岡の猛攻を耐え忍ぶと、22分、大型選手をそろえた東福岡に対して密集サイドを攻め続けます。最後は「ビハインドの状況の中でも、全員が同じ絵を描けていた。BKだけでなく、茗渓はFWも強いというところを見せたかった」と語った川村選手が、この日2本目のトライ。19対10まで追い上げます。しかし、反撃もここまで。 「きょうは60分間ファイトし続けようと話をしていた。激しい試合だったが、落ち着いて体を当て続けることができたので、負ける気はしなかった」とキャプテンの高比良恭介選手が振り返った東福岡。26分にはさらに1トライを加えて26対10。粘る茗渓学園を下して準決勝に駒を進めました。