１番人気の期待に応えたフォーエバーヤング

［ＪｐｎⅠジャパンダートクラシック＝２０２４年１０月２日（水曜）３歳、大井競馬場・ダート２０００メートル］​​​​​​​ 　大井競馬場で２日に行われた第２６回ジャパンダートクラシック（ＪｐｎⅠ、３歳・ダート２０００メートル）は、１番人気のフォーエバーヤング（矢作）が２番手からから自慢の末脚を発揮し押し切った。重賞５勝目で、ＪｐｎⅠ競走２勝目。勝ちタイムは２分０４秒１（良）。１馬身１／４差の２着にミッキーファイト（田中博）、５馬身差の３着にサンライズジパング（音無）が入った。勝ち馬には１１月４日に行われるＪｐｎⅠ・ＪＢＣクラシック（佐賀２０００メートル）への優主戦出走権が与えられた。矢作芳人調教師は改称前のジャパンダートダービーからこのレース３勝目、鞍上の坂井は２勝目となった。 　八分のデキでも力が違った。ダート３冠設立元年の最終戦を制したのは単勝オッズ１・７倍と圧倒的な支持を受けたフォーエバーヤングだった。好スタートを切ると逃げたカシマエスパーダを見ながら２番手でリズム良く運んだ。３コーナーから鞍上の手が動き直線入り口では一気に先頭に躍り出る。ミッキーファイトが外から迫ってくるともうひと伸びし、栄光のゴールへと飛び込んだ。 　今回は１、２冠目以上に豪華メンバーが集結。ケンタッキーダービー３着のレース後にノーザンファーム早来に放牧に出された時は凄い疲れが残っていた。回復に手間取り「８割程度しか仕上げられなかった」と矢作師。それでも米ＧⅠケンタッキーダービー３着馬として国内では負けるわけにはいかなかった。 　坂井は「すごいホッとしました。負けられないと思っていました。休み明けでしたが走れる状態でしたし、この馬の力を出せれば勝てると思っていました」と胸を張った。さらに「素晴らしいメンバーが揃っていたので最後まで油断しないよう最後まで追っていました。国内ではまだ負けていませんし、春はアメリカで凄く悔しい思いをしたのでそのリベンジをという思いは強いので、また強いフォーエバーヤングをお見せできればと思います」と、次の大一番へ期待を込めた。 　生まれ育った大井でのビッグタイトル獲得に矢作師は「まずはホッとしました。正直戦ってきた経験値のレベルが違うので自信はありました。１００％でない中、強いメンバー相手に良く勝ち切ってくれました」と愛馬をねぎらった。ケンタッキーダービーを経験したことで馬自身どっしりし、落ち着き払い周りの馬を威嚇するほどだった。矢作師自身生まれ育って思い入れの強い競馬場。ＴＣＫを盛り上げるために参戦したが、結果で恩返しすることができた。 「大井が盛り上がるのは何よりの喜び。これからもっと強くなるよう努力していきたい」 　次走はいよいよ１１月２日に行われる米ＧⅠブリーダーズカップクラシック（デルマーダート２０００メートル）。１４日に検疫に入り、２２日に米国へ旅立つ予定。ダート世界ナンバーワン決定戦でもフォーエバーヤングが日本代表として強い姿を見せつける。