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米ペンシルベニア州の中学校が、オールジェンダートイレを設置した。ところが、トイレ内が丸見えになる大きな窓を作ったことで、「生徒のプライバシー侵害にあたる」と、保護者などから批判の声があがっている。 【動画】批判が上がったトイレがこちら

オールジェンダートイレとは、ジェンダーインクルーシブトイレとも呼ばれ、「男子用」「女子用」の区別をしない共用トイレだ。 FOXニュースによると、ハノーバー、サウスウエスタン学区のエモリー・H・マーケル中学校は2023年8月、オールジェンダートイレを校内の3箇所に設置する方針を定めた。 2024年9月に工事が始まったが、トイレの壁に窓用の大きな穴が空いていることに、生徒や保護者が違和感を抱いた。

息子が同校に通うジェニファー・ホラハンさんが、工事中のトイレの画像をFacebookに投稿したところ「プライバシーの侵害では」「オールジェンダートイレを利用する生徒の安全が心配」などの意見が寄せられた。 ホラハンさんは「オールジェンダートイレを利用しないよう誘導している」と指摘する。

地元紙イブニング・サンによると、マット・ジェラゼラ教育委員長は「トイレを外から見やすくすることで、電子タバコや薬物の使用、いじめ、授業の欠席など、多くの禁止行為を監視できる」と述べた。 学校側は、あくまでも個室は見えないこと、手洗い場はプライベートな空間ではないことを強調している。

ホラハンさんはNBCニュースの取材に対し、次のように語った。 「中高生に対する、特にトイレ（のような密室空間）での監視が必要なのは理解できます。 私もかつてティーンエイジャーでしたから」 「でも、窓を作ることは解決策にはなりません。（薬物やいじめなどが）本当の問題なら、オールジェンダートイレをどうこうするだけでは改善されないと思います」

アメリカ自由人権協会のペンシルベニア支部は、学校の判断は「差別的」だと非難した。 「学校は、生徒の好奇心と幸福を育む、歓迎された安全な環境であるべきです」 「今回のような差別的な方針は、その目標を損なうだけでなく、生徒の安全性を低下させます」