岸和田市長が市議会を解散 性的関係巡る問題 40日以内に市議選
大阪府岸和田市の永野耕平市長(46)は24日午前、自身の性的関係を巡って不信任決議を可決した市議会を解散した。解散通知書を議会側に提出し、受理された。烏野隆生議長が取材に明らかにした。市長が私的な問題で議会解散に踏み切るのは異例。これで公職選挙法の規定により、40日以内に市議選が実施されることになった。 【写真】永野耕平市長が提出した解散通知書 永野氏は失職や辞職を選ばず、市議選で示される民意や議会の動向を見極めようと考えたとみられる。24日午後に記者会見し、自身の判断を表明する予定だ。 永野氏は性的関係にあった女性から損害賠償を求められた訴訟を巡り、女性に謝罪して解決金500万円を支払う内容で和解が成立した。 市議会は20日、「岸和田市は大混乱の異常事態で、市長の責任は重大である。このまま市政運営を任せることはできない。即刻、退陣を求める」などとする不信任決議を賛成多数で可決し、永野氏は失職か議会解散の判断を迫られていた。 議会を解散しても、永野氏は改めて政治責任を問われることも想定される。 市議選後に開かれる議会で、3分の2以上の議員が出席し、過半数の賛成によって不信任決議が再び可決されると、永野氏は自動失職することになる。 永野氏は市長就任以降の2019年ごろから、政治活動で関わりのあった女性と交際を始め、約1年半にわたって不適切な関係を続けた。女性は22年6月、永野氏を相手取り、損害賠償を求めて大阪地裁に提訴した。 和解調書によると、地裁は「両者の間に社会的な上下関係が形成されていた」と指摘。永野氏が女性に謝罪して解決金500万円を支払う内容で合意した。 今月8日には所属していた大阪維新の会から正式に離党勧告の処分を受け、同日付で離党した。【中村宰和】