週末は自宅に帰って家族と過ごすメリットとは?静岡・不二聖心女子学院の「ちょうどいい」寄宿舎生活を拝見!
「かわいい子には旅をさせよ」とはいうが、中学で子どもを遠方の学校の寮に入れるのはなかなかハードルが高い。しかし、親元を離れての生活は自立心を育み、成長の機会にもなるだろう。寮生活を送る生徒たちをリポートした。(文=織江理央) >>前回の記事「函館ラ・サールの寮生活を拝見!」から読む
平日は寄宿舎で過ごして週末は自宅に帰る
寮を持つ学校は全国各地にあるが、各校さまざまな特色がある。 静岡県裾野市にある不二聖心女子学院では、月曜から金曜までを寄宿舎で過ごし、週末は自宅に帰るという「週末帰宅型」を取り入れている。寄宿生は基本的に、自宅から学校までの通学時間が4時間以内だ。 広報の鈴木暁子先生は「学校と保護者が共に子どもの教育を行う姿勢を大切にしています。週末帰宅型というスタイルもその一環です」と説明する。「ずっと寄宿舎で過ごすのではなく、週末に顔を見られるのは“ちょうどいい”という親御さんが多いです」 21万坪という広大なキャンパスの中には、森や茶畑もある。プールの水は富士山からの湧水だ。自然豊かな環境での学校生活に魅力を感じ、都心からやってくる生徒も多い。寄宿舎は伝統的な修道院の共同生活に近いシステムだ。大部屋を壁とカーテンで仕切り、キュービクルというプライベートスペースに。高3生が新入生を一対一で世話する「エンジェル・チャイルド制度」も修道院由来のものだ。 英国のボーディングスクール(全寮制の寄宿学校)をモデルとした全寮制中高一貫校では、2006年に創立された海陽学園が有名だが、近年は岩手県八幡平市のハロウインターナショナル安比ジャパンや、千葉県柏市のラグビー日本校など、英国の名門校が日本校を設立するケースも出てきている。 興味のある学校があれば現地に足を運び、どんな寮生活が待っているのか、教員や生徒たちに話を聞くとよいだろう。
ダイヤモンド・ライフ編集部