「最後の挑戦」として挑んだ5回目の総裁選で、ついに首相の座を手にした石破茂氏。その人となりを紹介。

2018年8月、地元の鳥取で開催した「石破しげる君を囲む会」で。左は、ファーストレディとなる佳子夫人（上森清二 / 共同通信イメージズ）

慶応大学卒業後三井銀行入行。鳥取県知事、自治相などを歴任した父・二朗氏の死後、政界入りを目指し旧田中派の事務局に勤務。1986年衆院選に自民党公認で出馬、当時としては全国最年少の29歳で初当選した。 93年に自民党を離党し新進党・新生党に加わるが、97年自民党に復党。 政策通として知られ、特に安全保障分野や地方創生に詳しい。国民的な人気は安定して高く、各種の世論調査で「次期総裁にふさわしい人」の上位の常連だが、党内基盤が弱い。2012年総裁選では全国の党員票の比重が高い1回目の投票でトップに立ちながら、国会議員による決選投票で安倍晋三氏に逆転された。前回の21年総裁選は出馬断念を余儀なくされ、河野太郎氏の支持に回った。 「政治生活の集大成」「最後の戦い」と位置付けた5度目の総裁選挑戦で、「首相」の座を手にした。 70年代のアイドルグループ・キャンディーズの熱烈なファンでカラオケでは歌詞のテロップを見ずに3番まで歌えるという。鉄道マニアとして知られ、戦闘機や軍艦のプラモデル作りが趣味。22年には地域活性化の起爆剤にしたいと「ラーメン文化振興議員連盟」を設立し、会長に就任。地方遊説のたびにご当地ラーメンを食べ歩く。 ファーストレディとなる佳子夫人は慶応大学の同級生。明るく飾らない人柄で、地元の支援者から信頼される。

2012年にnippon.comがインタビューした際、議員会館内の事務所に飾られていた飛行機の模型とキャンディーズのフィギュア

・生年月日 / 年齢：1957年2月4日 / 67歳 ・出身：鳥取県八頭郡八頭町 ・学歴：慶応大学法学部 ・国政以前：三井銀行 ・選挙区 / 当選回数：鳥取1区 / 12回 ・派閥：石破派→21年に他派との掛け持ち可能な議員グルーブに移行 ・主な党要職・閣僚経験：防衛庁長官、防衛相、農林水産相、党政調会長、党幹事長、地方創生・国家戦略特別区域担当相